みなさんは、何を意識してランディングページを作成していますか? インターネット上で販売活動をする場合、実店舗と違い、売る側はお客様の行動に直接関わることができません。その中で、いかに離脱を防ぎ、成約までつなげるかが重要になります。 そこで今回は、ランディングページの最適化(より成果を出すための着目点)について紹介します。 1.ランディングページ最適化とは 2.ランディングページ最適化の事例 3.ファーストビューを意識する 4.導線を意識する 5.ユーザーの心理状態を意識した商品説明 6.クロージングを明確にする 7.最適化に欠かせないABテスト 8.まとめ    

1.ランディングページ最適化とは

  ランディングページ最適化(LPO)とは、「Landing Page Optimization」の略です。 ランディングページは、「コンバージョン(問い合わせ・資料請求・購入)を獲得する」目的で作成するため、より成約されるように調整します。 ランディングページを見たことがないという方はこちらのZEROのランディングページをご覧ください。  

2.ランディングページ最適化の事例

  「最適化」をイメージしやすくするために、弊社で行った整骨院の「ランディングページ最適化」の事例を紹介します。 仮説 ・治療全般を訴求し、競合との差別化が図れていない ・コンバージョンボタンが背景色と同化して目立たない   改善施策 ・事故治療が専門分野であることから、「事故治療」訴求で競合と差別化 ・幅広い年齢層に向けて柔らかくて落ち着いたデザインに変更 ・コンバージョンボタンを背景色の反対色に変更   結果 コンバージョン率:2.4 問い合わせ件数:月5件 → 12   ※この事例から分かること※ ・競合と差別化できる強みを訴求する ・ターゲット層が広い場合は、特定の年齢層を意識したデザインにしない ・コンバージョンボタンは背景色の反対色を使う   ランディングページ最適化では、「課題抽出」が重要になります。いかに課題を見つけて、その課題を解決するかでコンバージョンの改善率は変わってきます。   今回の事例は、数ある事例の中のごく一部ですので、もちろん、業種や扱う商品やサービスによって課題や改善方法は違います。 インターネット上で商品やサービスを販売している方にとってランディングページ最適化はとても重要なテクニックになりますので、 「自分のランディングページはどうすればいい?」 と思ったら、ぜひお問い合わせください。     それでは、次の項目から具体的に意識すべきポイントを紹介します。    

3.ファーストビューを意識する

  ファーストビューは、ランディングページ最適化で「最も重要」と言っても過言ではありません。「人は見た目が9割」と言われますが、ランディングページも同様に「見た目(第一印象)/ファーストビュー」で決まります。ファーストビューによって、その先を読むか読まないかの判断がされるのです。   例えば、「化粧品 通販」と検索して、化粧品を販売している会社のランディングページに訪れたとします。そこで、いきなり「今なら半額!」と安さばかりをアピールした言葉が目に飛び込んで来たら、違和感を覚えて去ってしまうでしょう。   消費者としては、安いのは嬉しいことですが、安さばかりをアピールされると品質に疑問を感じてしまいます。 「今なら半額!」は、クロージングとしては効果を発揮しますが、ファーストビューではユーザーの状態を自然に引き継ぐような演出をして離脱を防ぎます。ユーザーが自然に入れるようにしてあげることで、先に読もうという気になるのです。   最後にファーストビューで効果的に伝えるテクニックを紹介します。   【誰が読んでも分かるように書かれている】 前述の通り、ファーストビューで最も重要なことは、先まで読んでもらえるように演出することです。どんなものを売っていて、どんな特徴があるのかを瞬間的に伝わらなければ離脱してしまいます。シンプルに伝えたいことが分かり、かつ、目立つようになっているかを確認してください。 また、特有の専門用語が使われていたり、伝えたいことを詰めすぎてコピーが長くなってしまうと逆に印象が薄くなってしまうので、注意が必要です。   【画面の左側に伝えたいことが配置されている】 人の目線は左から右に流れるものです。 そのため、ファーストビューでは、左画に最も伝えたい要素を配置します。 また、画像には人の視点を留める効果があるため、右側にユーザーが受け入れやすい画像を配置するとよいでしょう。   【ファーストビューはスクロールが不要なサイズにする】 ファーストビューでは、先まで読んでもらうためにユーザーの心を引きつけます。そのため、スクロールが必要な長さにしてしまうと読まれる可能性が下がってしまいます。 サイズでいうと「1024×768」又は「1280×800」以内です。左記のサイズ内でいかに興味を持ってもらうかが勝負です。    

4.導線を意識する

導線とは、「アクション導線」のことを指します。コンバージョンボタン(問い合わせ・資料請求・購入ボタン)をクリックすることがゴールとした場合、そのゴールに誘導するための導線です。相手が見えない中で、ユーザーの心理状態を踏まえ、クリックすることに負担を感じないような流れを作ることが大切です。   【ボタンデザイン】 たとえ綺麗でスタイリッシュなホームページにしたとしても、問い合わせするためのボタンがどこにあるか分かりづらければ意味がありません。 一目でボタンの位置が分かるようなデザイン・色にします。   【ハードルを下げる】 ユーザーは、ランディングページを見ているときに、購入を決めるための理由を探しています。 「今しか買えないのか!」「今なら半額か!」「1個からでも送料が無料なんだ!」など、ユーザーに購入を決めるための理由を与えます。そうすることでクリックするハードルが下がり、結果的にユーザーの背中を押してあげることになります。   【導線設計】 ランディングページの目的はコンバージョンを獲得することであり、分かりやすく伝える必要があります。そうすると、どうしても説明が多くなり、ページ全体が長くなります。   一方、ランディングページを読み進めていくうちに、「買いたい!」と思っても、ボタンの位置が分かりづらかったり、ページトップまで戻らなければいけないと嫌になってしまいます。そこで、いつでもボタンをクリックできるようにページの途中にも配置します。    

5.ユーザーの心理状態を意識した商品説明

  ファーストビューは、先に読み進めてもらえるように作ります。 せっかく読み進めてもらったのに、その後の説明がユーザーの心理状態を意識したものでないとコンバージョン率が下がってしまいます。   商品やサービスを説明する上で重要になるポイントは、「ベネフィット訴求」「差別化訴求」「信頼訴求」の3つです。 要するに、「商品やサービスを利用するメリット」「他社との違い」「今までの実績、お客様の声」です。ユーザーの不安や疑問をひとつひとつ解決してあげるための説明をします。 いわば、「説得」です。   【ベネフィット訴求】 ユーザーは、メリットがなければ購入しません。 その商品やサービスによってどんなメリットがあるのか、今抱えている問題を解決することができるのかを知りたがっています。 これに対して、「こんなお悩みありませんか?」「私たちはみなさんが抱えている悩みを理解していますよ」と示してあげるのです。     例えば、弁護士事務所のサービスを説明するとします。 ユーザーは、「解決までの期間」や「弁護士に支払う費用」などのさまざまな不安や疑問があるはずです。それを「私たちなら解決できます」と、しっかりとベネフィットを訴求します。   【差別化訴求】 どの商品やサービスにも競合はいるはずです。そこで、競合とまったく同じ説明をしていたら差別化することはできません。結局、料金が他より高ければすぐに離脱してしまいます。   「独自性」「優位性」など、他社よりも優れている点を具体的に説明します。     競合よりも優れているというポイントがはっきり伝わらないと、ユーザーはすぐに離脱し、他の商品やサービスを探しに行ってしまいます。   【信頼訴求】 自社の商品やサービスの良いところをアピールすると、ひとつ問題が生じます。 それは、「良いところしか言っていないんでしょ?」という不信感です。 売っている相手が見えないインターネット上で何かを購入するという行動は、なかなか簡単に起こせるものではありません。 そこで、ユーザーの不信感を解消してあげるために、今までの実績や過去に利用したことのあるお客様の声を載せます。 実際に利用したお客様の写真、名前、性別、年齢など、載せられる情報が多ければ多いほど信頼度はアップします。自分と同じ境遇にいたユーザーが評価していれば、より理解が深まると言えます。   また、ユーザーに与える信頼は、過去の実績やお客様の声だけではありません。 実際に算出されたデータやメディア掲載などの社会的保証があるとより信頼されます。  

6.クロージングを明確にする

  クロージングとは、問い合わせ・資料請求・購入するという「決断を促す行為」を指します。 ランディングページは、コンバージョンを獲得するために作成されるため、最後まで読んでもらっても、問い合わせ・資料請求・購入という行動を起こしてもらえなければ意味がありません。   インターネット上では、困った時に声をかける店員さんはいません。 また、買うか迷っている人の背中を押してあげることもできません。   そのため、ランディングページではクロージングが重要なポイントになります。 「無料」「半額」などの心理的ハードルを下げる表現を使用したり、問い合わせフォームの入力に負担を感じるユーザー向けに「1分で入力完了」などの一文を加えることは、とても効果的です。  

7.最適化に欠かせないABテスト

  ABテストとは、複数のデザイン・キャッチコピー・訴求ポイントを用意し、その効果の違いを調べることです。これにより、どのパターンが成約されやすいのかを数値によって分析することができます。   どの伝え方がいいのか迷ったときに数値で判断することができるというメリットはありますが、コストがかかるというデメリットもあります。   コストをかけてでも効果的なデザインを明確にすることで、より高い効果が見込める場合に使われるテストと言えます。   今後、ABテストに関する記事を執筆する予定ですので、ぜひチェックしてください!  

8.まとめ

  ランディングページで商品やサービスを販売する方にとっては、ランディングページ最適化は重要なテクニックになります。 成果に直結するランディングページを作成するためにも本記事の着目点を参考にしてみてください。   最後に重要なポイントをまとめます。 ・既存のランディングページの課題を明確にする ・先に読み進めてもらうためのファーストビューを意識する ・コンバージョンを獲得するための導線を意識する ・「ベネフィット訴求」「差別化訴求」「信頼訴求」を意識して、商品やサービスを説明する。 ・ユーザーの心理的ハードルを下げて行動を促す ・ABテストによって成果を分析する   ここで紹介している内容は、ほんの一部です。 各ポイントについて、もっとく詳しく執筆していきますので、楽しみにしてください。   最後まで読んでいただき、ありがとうございました。