成果に直結するABテストとは

WEBマーケティング業界では、ABテストが少しずつ身近な存在となっています。 ABテストと聞いて、なんとなくイメージが湧くと思いますが、具体的にどのようなABテストを実施することで効果が出るのか、多くの方はよく分からないと思います。 ABテストを実施する上でも、ホームページの中の1ページなのか、セールスポイントを1枚にまとめたランディングページなのかでは、ABテストの効果は大きく変わってきます。
インパクトのないページに施策を続けても改善される可能性が限りなく低くなってしまうので、ABテストを実施するページは最初にしっかりと検討する必要があります。 私たちは、これまで多くのお客様のABテストを実施してきた中で、改善した事例や改善しなかった事例を見てきました。 そこで、どのようなページで、どのような方法でABテストを実施すると効果的なのか、私たちの経験を踏まえてご紹介したいと思います。
1.ABテストで効果が出やすいのはランディングページ 2.それなりの流入数があることが大前提 3.実施期間は1か月 4.ABテストのノウハウ

1.ABテストで効果が出やすいのはランディングページ

ABテストの効果を分かりやすく説明するために、まずはこれまで実施してきた中で、改善した事例と改善しなかった事例をご紹介します。 (1) 大幅改善!キャッチコピーの変更 ~整骨院のケース~ 整体院サイトAでは、これまで訪問してきたユーザーに対して「肩こりや腰痛を根本から改善すること」を謳ったコピーを使っていました。 そのため、ABテストでは最新機器の導入やアクセスの良さなど、ユーザーが気になりそうなことを強調したコピーに変更して検証しました。 その結果、当初のコピーよりもコンバージョン率が大幅に改善されました。(2) 大きなキャンペーンを強調しても改善されたかった ~食品通販サイトのケース~ 食品通販サイトBでは、新規登録をしたユーザーに対して割引キャンペーンを提供していましたが、あまり目立たないところに配置していました。 そのため、ABテストでは割引キャンペーンの内容と会員登録ボタンを目立つところに配置しましたが、コンバージョン率はあまり改善されませんでした。 この2つの事例は、あくまでも検証結果の1つであり、一概にはその施策の良し悪しを言うことはできません。 しかし、ABテストの傾向を見る限り、ホームページよりもランディングページの方が、ABテストによって良い結果を得ることができました。 ランディングページは、1ページを見た後にすぐ申込フォームが用意されているため、コンバージョンまでの導線が短くなっています。 それが1つの理由であり、ABテストによる変更の影響を大きく受けています。 一方、ホームページで実施する場合は、ABテストを行うページ以外のページに離脱要因が考えられ、よほど力を入れた施策を行わない限り、ABテストのインパクトが出づらいことがあります。 また、ホームページによる施策で成功している事例は、ページのレイアウトなどを大幅に変更してABテストを行った場合で、それなりの工数をかけました。 ランディングページであれば、ページを開いた瞬間に視界に入る範囲の画像やコピーを変えるだけで効果を実感することができるため、最初はランディングページから実施するべきだと思います。
【キャンペーン中】ZEROではランディングページ制作の御注文をしていただいた方には無料でABテスト用画像をプレゼントしております。詳細はこちらへどうぞ。

2.それなりの流入数があることが大前提

ABテストを実施する場合は、施策を行うランディングページにそれなりの流入数があることが大前提となっています。 たとえ、良い改善ができたとしても、ユーザーがそのランディングページに訪問していなければ検証の良し悪しは分かりません。 理想的な数字をあげるとすると、特定のページに訪問した人数で月間1万程度、コンバージョン数で数十件ないと検証しても良し悪しは分かりません。 流入数が少ないランディングページでABテストを実施する場合は、コンバージョン数で効果を検証するのではなく、クリック数などで検証するのが望ましいです。

3.実施期間は1か月

ABテストを実施する期間は、ずばり1か月です。 理由は、少ない検証母数からは検証結果の優劣を判断することが難しいからです。 ABテストを実施する上で重要なのは、「検証サンプル数」と「結果に大きな差が生じていること」の2点です。 ある程度の期間を確保する必要はありますが、検証を繰り返して他に改善点がない場合や最初から的外れな検証を行っている場合は、どんなに長い期間を設けても効果が出ない可能性があります。 そのため、1か月をひとつの目安として検証を切り上げ、次のステップに移った方が継続的な改善が期待できます。

4.ABテストのノウハウ

最後に、ABテストで実施すべきノウハウのうち、ランディングページでの施策を前提として比較的簡単にできるものをご紹介します。(1) キャッチコピーの変更 コピーの変更だけで効果が出るとは信じがたいですが、約80%のユーザーがファーストビューで離脱すると言われています。 そのため、コンバージョン率を改善する上で、キャッチコピーの変更はとても効果的な施策となります。 キャッチコピーでは、いかにユーザーが求めている情報を優先的に伝えるかが重要になります。 ランディングページの内容を読み返して、ユーザーが求めている情報を伝えるようにしてください。(2) 画像の差し替え 一般的に人は文章よりも図や画像で見た方が情報を取得しやすくなります。 また、画像には人の視点を留める効果があるため、よりユーザーが受け入れやすい画像を選んで検証してください。(3) コンテンツの入れ替え ランディングページはコンバージョンまでの導線は短くなっていますが、一般的には長いページとなるため、下に行けば行くほど読まれなくなるのが現実です。 魅力的で、まさにユーザーが求めている情報だとしても、ページの一番下にあったら読まれる前に離脱されてしまいます。 ユーザーが求めている情報を最初に見せることで離脱率を下げましょう。(4) 誘導ボタンの変更 ABテストでよく実施されるのが、誘導ボタンの変更です。 「購入手続き」や「買い物カゴに入れる」などの文章を変えるだけでも、効果が出ることもあります。 また、色を変えるだけでもコンバージョン率が変わると言われています。 「〇〇色」がいいと言われることもありますが、業界やデザインによって変化するため、ひと通り試すことをおすすめします。(5) 権威や実績を載せる ユーザーは「改善率99%」や「〇〇に表彰されました」などの権威や実績があるとより高い関心を持つ傾向があります。 そのため、アピールできることがある場合は、できるだけファーストビューでそれらを伝えるようにしてください。 これだけでも離脱を防ぐことができます。 ランディングページの下の方で詳しく説明している場合でも、ファーストビューに載せてABテストを試してみてください。

まとめ

ABテストと聞くと、大きな改修をしないと改善されないと思われがちですが、実際に試してみると意外と簡単にコンバージョン率を改善できる施策だと感じると思います。 ページ改善において最も重要なことは、大幅な改修ではなく、いかにユーザーが求めている情報を分かりやすく提示するかです。そして、検証を継続し続けることです。 ABテストは、1回だけで改善するものではありませんが、コンバージョン率が下がってしまうことがあってもあきらめずに結果が出るまで施策を行ってみてください。