スマートフォンランディングページ制作7つのポイント

現在、急激にスマートフォンが普及しています。 そこでスマートフォンサイトでコンバージョン率を上げるための重要ポイントを7つ紹介したいと思います。 技術的な話ではなく、あくまでもコンバージョンに直結する制作の考え方や施策をご紹介します。スマートフォンの時代になったと騒がれているにもかかわらず、WEB上ではスマートフォンからの獲得を意識して対策している会社はまだ多くありません。 今のうちに対策しておくことで、競合よりも優位に立てるチャンスを掴むことができます。WEBの中でもスマートフォンサイトでは競合を出し抜ける可能性は大いにあります。
1.右手親指を意識する 2.読み込み速度を重視する 3.スマホ向けにリスティングを最適化する 4.オファーを下げる 5.スマホで売りやすい商品を売る 6.スマホは電話である 7.フォームに気を付ける

1.右手親指を意識する

スマートフォンサイトを「指でタップされた箇所」が可視化できる解析ツールで見ると、一般的にタップの大半が画面右半分に集中しています。 この解析結果をもとにひとつの仮説を立てることができます。 それは「『続きを読む』などのリンクを画面右側に寄せることでクリック率が上がる」ということです。 あなたがスマートフォンを操作する時のことを思い出してください。 多くの方が、右手でスマートフォンを持ち、右手親指でタップ操作をしているのではないでしょうか。 この仮説を検証するためにABテストを実施したところ興味深い結果が出ました。A:画像とテキストにリンクを貼った場合 B:枠全体にリンクを貼った場合 C:「続きを読む」というリンクを貼った場合クリック率が最も高かったのはCのパターンです。 Bのパターンは一番クリック率が低く、AのパターンはBとCの間くらいでした。 この結果を見て分かる通り、スマートフォンサイトでは「右手親指」を意識して設計することで、クリック率を高めることができ、結果的にコンバージョンにつながりやすくなるのです。 すべてのケースで同様の結果が出るとは限りませんが、「右手親指」を意識することが基本になります。

2.読み込み速度を重視する

スマートフォンサイトにおけるコンバージョンに最も影響を与えるのは、「読み込み速度」です。同じPC向けサイトを使って、PCとスマートフォンのファーストビュー離脱率を計測したところ、スマートフォンの方が2倍以上高かったのです。 あなたも経験したことがあると思いますが、スマートフォンでの読み込みが遅いとPCの場合に比べて多くのストレスを感じることが多いです。 少しでも遅いとすぐにページを閉じてしまいます。 反対に、読み込み速度に注意しながら同じ内容のサイトをスマートフォン向けに最適化した結果、スマートフォンからのコンバージョンが0件から4件になりました。 どのようにスマホユーザーに表示されるかは別途検討する必要がありますが、まったく同じ内容でも読み込み速度に注意するだけで成果は出るのです。 読み込み速度は、PC向けよりもスマートフォン向けにとってコンバージョンに直結するということを肝に銘じてください。

3.スマホ向けにリスティングを最適化する

スマートフォン向けに最適化するのはページだけではなく、流入経路もスマートフォン向けに最適化しなければいけません。 流入経路で特に重要なのは「リスティング広告」のスマートフォン最適化です。 スマートフォンで検索した場合、ファーストビューで視界に入ってくるのは広告枠の2位までです。PCに比べて画面が小さい分、視界に入る数は少なくなります。 運用してみるとよく分かりますが、スマートフォン向けのリスティング広告では、2位に入れるよう単価を調整することで、成果を出せることが多いのです。 広告枠の2位以内に入れなかったからと言って十分なアクセス数やコンバージョン数を得られないというわけではありませんが、どうしても2位以内に入った場合には比べて費用対効果はよくありません。 そのため、成果が出ないまま途中であきらめてしまうことが多いのです。 なぜ、ここで向けのリスティング広告について取り上げたかというと、「スマートフォン特有の特徴」を考慮せずになんとなくPC向けと同じようにリスティング広告を出している会社が多いからです。 スマートフォン向けリスティング広告の最適化をしっかりと行うことだけでも十分に差別化を図ることができます。

4.オファーを下げる

PCではよく売れても、スマートフォンでは全く売れないという話をよく聞きます。 その理由は単純です。スマホユーザーのほとんどはPCユーザーに比べて購入や問い合わせを具体的に検討している人がかなり少ないからです。 それにもかかわらず、その特徴を抑えた商品の作り方をしていないのです。 実際の調査では、スマートフォンからの訪問のうち、99.5%は購入しないという結果が出ています。 あなた自身も身に覚えがあると思いますが、スマートフォンをよく使うシーンは休憩中や移動中などの隙間時間がほとんどではないでしょうか? ボーッとなんとなくスマートフォンを眺めていることが多いと思います。 このようにスマホユーザーには、PCユーザーと異なる特性を持っているため、同じように売り込んでも売れにくいのは当然の結果です。 よって、スマートフォンサイトで効果を出すためには、スマホユーザーにとって購入したり、問い合わせをしやすくするためにハードルを下げる(=オファーを下げる)ことが重要になります。 製品購入をお試しセットの購入にしたり、定期購入を単発購入にして、スマホユーザーでも容易にアクションを起こせるレベルまで商品を加工し直すのです。 もちろん、オファーを下げることによって1件あたりの質が下がることになりますが、反対にコンバージョン率は向上しますので、顧客生涯価値ベースで考えると、結果的にはPCサイトを上回ることがあります。 アクセス解析をやると、つい集客やページの改善にばかり目が行ってしまいますが、スマートフォンサイトでの売り方が、そのユーザーにとって合っているものなのかをもう一度振り返ってみましょう。

5.スマホで売りやすい商品を売る

今までの話からすると、「スマートフォンサイトでは売りづらい」と言っているように思えますが、実はPCサイトよりもスマートフォンサイトの方が売りやすい商品やサービスのタイプがあります。ここでは代表的なものを4つご紹介しますので、あなたの商品やサービスに当てはまるかどうか、チェックしてみてください。 ①緊急性が高いもの 水回りのトラブルや鍵のトラブルなどの「すぐにでも解決したい」サービスはスマートフォンに向いています。少しでも早く解決したい時は、いちいちパソコンを開かないでスマートフォンでどうにかしようとしませんか?②内緒にしたいもの アダルト系商品や浮気調査などのサービスは、人には見られたくないものです。このようにPCでは周りの人の目を気にしてしまうような商品やサービスは、人に見られる心配が少ないスマートフォンなら調べやすくなります。③検討期間が長いもの 家探しやブライダル系などの隙間時間を活用してしっかりと調べたいサービスは、スマートフォンでの獲得が向いています。④店舗型ビジネス 飲食店や雑貨店などの店舗型ビジネスでは、電話でのコンバージョンが取りやすいサービスのひとつであり、スマートフォンで地図を開いて移動することが当たり前になったいまでは、効果が期待できます。 これらの商品やサービスを提供している場合は、特にスマートフォンサイトで成果を伸ばせる可能性が高いです。 反対にこれらに当てはまらない商品やサービスであり、スマートフォンで売れるイメージが全然湧かない場合は、掲載しても効果は見込めないでしょう。オファーを下げるなど、別の方法を採用してみてください。

6.スマホは電話である

つい忘れてしまいがちなのが、スマートフォンは「電話」であるということです。 当然ながら、電話でのコンバージョンがかなり多くなります。 今更言及することじゃないだろ、と思われるかもしれませんが、この当然のような事実をすっかり忘れて対策できていない方が少なくないのです。 電話でのコンバージョンが特に多い商品やサービスのスマートフォンサイトを作る上で重要なポイントは2つあります。 それは「クリック可能な電話番号であることを認識されること」と「電話を促す文言を加えること」です。 これは、電話でのコンバージョンを意識していないとなかなか出てこない発想です。 もともと電話での問い合わせが多い業種は、スマートフォンサイト側でもそれを促すような対策をすることでよりコンバージョンにつながりやすくなります。

7.フォームに気を付ける

以前、エントリーフォームの最適化について書きましたが、スマートフォンサイトにおいても同じことが言えます。 ある事例では、エントリーフォームをスマートフォン向けに最適化しただけでスマートフォンからのコンバージョンが4件から12件になりました。 PC向けのエントリーフォームは、スマホユーザーにとってストレスが大きいため、スマホユーザーを意識してエントリーフォームを最適化します。これだけでもコンバージョン率は増加するのです。 まだ、PC向けのエントリーフォームしか作っていない方は、簡単なものでもいいので、スマートフォンでも入力しやすいフォームに作り直してABテストを実施してみてください。

まとめ

スマートフォンサイト制作はPCサイトよりもシビアで、PCサイトよりも厳しい環境にあるというのが現実です。 スマホユーザーはPCも使います。それに加えてスマートフォンは回線速度が遅く、表示スペースは狭いです。 まだまだ進化の過程でセオリーというものが確立されているわけでもありません。 しかし、スマートフォンサイトを制作するからには、前よりも「成果=コンバージョン」を上げなければ意味がありません。 競合がPCサイトに集中していて、スマートフォンサイトに注目する前にスマートフォンサイト最適化のノウハウを貯めて出し抜きましょう。 もちろん、スマートフォンランディングページを作る前にターゲットを掘り下げて、マーケティング全体を最適化する必要があります。その他にもページ前後の運用で改善を重ねていくことも重要です。 最後に、スマートフォンサイトでコンバージョンを上げるための基本的な考え方をまとめると以下のとおりになります。・スマホ特有の利用シーンを意識する ・スマホが電話であることを忘れない ・読み込みや入力にかかるストレスをできる限り減らすスマートフォンはこれからも進化を続けて、今以上に当たり前の存在になるでしょう。 その時に「出遅れてしまった」とならないように今から少しずつ対策を行ってください。