レッドオーシャンとは
レッドオーシャンとは競争の激しい既存のマーケットを意味する言葉です。これに対してブルーオーシャンとは、競争相手が誰もいない、まったく新しい市場を意味します。いずれの概念も欧州経営大学院教授のW・チャン・キムとレネ・モボルニュによって提唱されました。レッドオーシャン市場は限りある需要の奪い合いになるため、勝ち抜くためには徹底したコストダウンを行なうか、付加価値を高めて他社製品との差別化を図るしかありません。したがって利益率は限界まで低くなり、ある企業が売り上げを伸ばせば、その分だけ他の企業の収益は下がります。このように血で血を洗うような激しい競争をたとえて、赤い海すなわちレッドオーシャンと呼んでいます。
レッドオーシャンのお役立ち情報
レッドオーシャンの対義語であるブルーオーシャンは、商品やサービスを提供する企業が自社しかないため、競争がなく高い収益をあげられる市場です。特別に高度な商品開発力がなくても、既存の価値観を切り替えることで、ブルーオーシャンを開拓することは可能です。ひとつの例として、これまで当然とされてきた性能や付加価値を潔く切り捨て、最低限の機能に限定して低価格で提供するビジネスモデル(1000円ヘアカットの店など)が挙げられます。他方、かつてブルーオーシャンであっても、異業種からの参入でレッドオーシャンに化してしまう例(電子決済市場など)も多く、とりわけ変転の著しいICT産業では、常に戦略の見直しが必要となります。