需要の交差弾力性とは
需要の交差弾力性とは、ある商品Aが値上がり(値下がり)したとき、別の商品Bの需要がどれだけ増える(減る)かを数字で表したものです。AとBがほとんど同一の商品で、価格も同じだったとき、Aだけが少し値上がりすれば、大部分の消費者はAをやめてBに買い換えるでしょう。つまり需要の交差弾力性は非常に大きいことになります。このようなAとBを代替財といいます。逆に、Aが本体でBがそのパーツ(消耗品)だったとします。Aが値上がりして売れ行きが落ちると、パーツであるBの売れ行きも落ちます。このとき需要の交差弾力性はマイナスになります。このようなAとBを補完財といいます。AとBに何の関係もないとき、これらを独立財といいます。
需要の交差弾力性のお役立ち情報
需要の交差弾力性が大きい商品は、競合相手との差別化ができていないことになります。このような商品の売り上げを伸ばすには価格を下げるしかなく、結果として際限ない価格競争に巻き込まれる危険があります。これを回避するためには、他社製品にはない付加価値を強調したり、メディアによる広告宣伝を行なったりして、ブランドイメージを確立する必要があります。「多少高価でもA社の商品を選ぶ」という消費者が増えれば、需要の交差弾力性はゼロに近づき、安定した売り上げが期待できるようになります。webマーケティングの目的のひとつは、不特定多数の消費者にブランドイメージを刷り込み、需要の交差弾力性を下げることにあると言えます。