ユーザーのインターネット利用時間が年々長くなることで、多くの企業がデジタルマーケティングに参入する時代となりました。
デジタルマーケティングには、様々な施策があります。
その中でも多くの企業が採用している施策が、コンテンツマーケティングとネイティブ広告です。
いきなりですが質問です。
この二つの明確な違いを説明できる人はいるでしょうか?
おそらく明確に違いを説明できる人は少ないでしょう。
そこで、今回はコンテンツマーケティングとネイティブ広告について迫っていこうと思います。それぞれ2つの施策の違いや、メリット・デメリット、『企業にとってどちらが優先度が高いか?』などをわかりやすく解説していきます。
この記事を読んだらわかること
・それぞれの特徴や種類
・企業にとってオススメの施策はどちらか?
コンテンツマーケティングには広告、動画、SEO、オウンドメディアなど、様々な種類がありますが、弊社はオウンドメディアを軸としたコンテンツマーケティングの提案が得意です。 初心者の方からコンテンツマーケティングで成果を出せない方など幅広いお客様への対応が可能ですので、ぜひご相談ください!
コンテンツマーケティングとネイティブ広告の違い
コンテンツマーケティングとネイティブ広告はインターネット上で似たような表示のされ方をしています。そのため、同じように見えて混同する人も少なくありません。しかし、両者には明確な違いがあります。
コンテンツマーケティングは、以下のような一連の施策です。
- ユーザーにとって有益なコンテンツを配信して、検索エンジンやSNSなどで企業に気づいてもらう
- 商品・サービスの購買を経て、最終的には企業のファンになってもらうようにコンテンツで育成していく
中長期的にコンテンツを配信し続けることで、広告費をかけずにユーザー自ら企業との関わりを持つように誘導できるため、関係性が築けます。
一方、ネイティブ広告は、『広告』という名前からもわかる通りインターネット上の広告です。
ただし、『ディスプレイ広告』のようにあからさまに『広告』とわかるものではなく、コンテンツの一部のように広告が自然に溶け込んでいるのが特徴です。
検索エンジン・メディア・SNSなど様々な表示形式に最適化できるため、広告に抵抗があるユーザーにも有効です。
また、コンテンツマーケティングとネイティブ広告は単一の施策ではなく、以下のように様々な種類があることも覚えておきましょう。
コンテンツマーケティング | ネイティブ広告 | |
種類 | ・コンテンツSEO型 ・エデュケーショナル型 ・面白コンテンツ型 |
・インフィード型 ・検索連動型 ・レコメンドウィジェット型 ・プロモートリスティング型 |
ある程度コンテンツマーケティングとネイティブ広告の違いについて理解できたところで、もう少し詳しく解説していきます。
コンテンツマーケティング
先ほども触れましたが、コンテンツマーケティングは、ユーザーに気づいてもらいファンとして育成していくために、様々なコンテンツを制作して配信していく施策です。
代表的な施策としては以下の通りです。
【コンテンツマーケティングで代表的な施策】
- 動画
- 記事
- メルマガ
- インフォグラフィックス
- ホワイトペーパー
- EBOOK
- 体験コンテンツなど
これらのコンテンツには3つの『型』があります。
- コンテンツSEO型
- エデュケーショナル型
- 面白コンテンツ型
それぞれの『型』の特徴やメリットを解説していきます。
コンテンツSEO型
SEOは『検索エンジン最適化』とも言われ、Googleなどの検索エンジンで上位表示されるための施策です。
コンテンツSEOでは、ユーザーが検索する際に使うキーワードを元に高品質なコンテンツを制作し、検索エンジンで上位表示させる方法です。
一般的に多くの企業が取り入れている施策の一つで、検索で上位表示されれば新規見込客を安定的に獲得できるのが特徴です。
エデュケーショナル型
エデュケーショナル型は、商品・サービスの利用に悩んでいるユーザーに、疑問や不安を解決するためのコンテンツを配信して、アクセスを集める施策です。
例えば、『脱毛サロンと脱毛器どちらがいいか?』『天然水とミネラルウォーターはどう違うのか』といった、ユーザーの様々な疑問に関してコンテンツを制作していきます。
この施策はコンテンツSEOと少しかぶる点もありますが、必ずしも検索での上位表示を目的としません。
購買意欲が高いユーザーに対して、初めから商品・サービスを売りつけるのではなく、ユーザーの疑問を解決しながらコンバージョンへと誘導していきます。
面白コンテンツ型
どんな人でも面白いコンテンツがあれば興味が湧き、閲覧後に話題性があればシェアしたくなります。その心理を利用した面白コンテンツ型は、いわるゆTwitterやFacebookなどのSNSで『バズる』ことを目的としたコンテンツです。
面白いコンテンツで『バズった』状態になると、爆発的にアクセス数が上がり見込客でないユーザーまで呼び込むことが可能です。ただし、コンテンツがバズったとしても一時的なもので継続性はありません。
また、バズるというのは、狙って出せるものでもないので、まずはユーザーにとって有益な情報をコンテンツとして提供していきましょう。
ネイティブ広告
次にネイティブ広告について解説していきます。
ネイティブ広告は、Webサイトや検索エンジン、アプリ、FacebookのようなSNSのコンテンツの1つとして溶け込むように表示されている広告です。広告タイプが以下の4種類あるので、詳しく見ていきましょう。
- インフィード型
- 検索連動型
- レコメンドウィジェット型
- プロモートリスティング型
インフィード型
インフィード型ネイティブ広告は最も一般的なタイプです。
検索エンジンなどを利用しない新規見込客でも新たな接点を作り出せます。
Webサイトでは記事一覧などにコンテンツの1部として自然に溶け込み、FacebookやTwitterなどのSNSでは、他の投稿と同様にタイムラインに自然に表示されます。
近年、テキストや画像を使った広告だけでなく、動画も使われるようになりました。
検索連動型
検索エンジンの検索結果画面で表示される広告で、一般的に言われる『リスティング広告』に当たります。検索結果でヒットしたコンテンツと同様の表示形式で、キーワードにマッチした広告が表示されます。
そのため、疑問や悩みなどを解決したい顕在客によりアプローチできます。
レコメンドウィジェット型
Webサイトの記事の下に表示される『関連記事』『おすすめ記事』などの一覧に、広告として配信したい記事を違和感なく溶け込ませて表示します。
インフィード型と似ていますが、インフィード型は配信する側がターゲットなどを細かく設定するのに対して、レコメンドウィジェット型はユーザーが興味を持っている事柄に対して、共通している広告を自動的に配信できます。
プロモートリスティング型
『Amazon』『楽天』などのECサイトや『食べログ』『ぐるなび』などのポータルサイトによく使われている広告タイプです。サイト内で検索すると、最上部に他の商材と同じ表示形式で表示されます。
検索連動型と似ていますが、検索連動型はGoogleやYahooなどの検索エンジンに表示され、どんな商材でも広告にできます。
対してプロモートリスティング型は、ECサイトやポータルサイトなどのサイト内の検索結果に表示され、サイトで扱われている商材のみ広告として打ち出せます。
参考:【記事LPとは?】ランディングページとの違いや制作するポイントを解説
記事型ランディングページはメディアとの親和性が高く、ユーザーが広告への拒否反応を示すことなく自然にコンテンツを読み進めてくれます。
ストーリー設計が難しく、滑り台効果と呼ばれる専門的要素を入れ込む必要があるので、知見がなければ専門家への相談をお勧めします。
コンテンツマーケティングとネイティブ広告どちらが有効?
企業にとって、コンテンツマーケティングとネイティブ広告のどちらの施策がより有効であるかは、一概に決めることはできません。なぜなら、どちらもメリット・デメリットがあるからです。
メリット | デメリット | |
コンテンツ マーケティング |
・ユーザーのロイヤリティを高められる ・軌道に乗れば広告を打たなくても集客できる |
・軌道に乗るまで時間がかかる ・流入経路が検索エンジン、SNS、動画サイトなど限定的 |
ネイティブ広告 | ・短期的に顕在層を集客できる ・流入経路が幅広い |
・広告を嫌うユーザーもいる ・広告費がかかる |
コンテンツマーケティングは広告を打たずに良質なコンテンツで勝負するので、ユーザーのロイヤリティが高まります。ロイヤリティとは、顧客満足度が高いユーザーのことで、ロイヤリティが高まれば、リピートにつながる可能性が高くなります。
また、コンテンツが蓄積され上位表示されれば、広告を打たなくても自動的に集客できるようになるのがメリットです。
反対に、ネイティブ広告は様々なサイトでの露出が可能なので、検索エンジンを使わずに『Amazon』などを直接利用するユーザーや他ジャンルのサイトを利用しているユーザーにもアプローチが可能です。
広告費をかけるほど効果が見込めるので、短期的に効果を狙いたい場合にもおすすめです。
コンテンツマーケティングとネイティブ広告を組み合わせる効果
実際の現場では、上記のようなメリット・デメリットを踏まえてコンテンツマーケティングとネイティブ広告を組み合わせるケースが少なくありません。
両者の施策を組み合わせることで得られる効果には、次の3つがあります。
- 早期のユーザー獲得が可能
- コンテンツの早期改善につながる
- コンバージョンに繋がりやすいコンテンツを潜在層へ届ける
早期のユーザー獲得が可能
前述しましたが、コンテンツマーケティングは成果が出るまでに時間がかかります。
特にコンテンツSEOは、検索エンジンの評価に時間がかかるため施策開始後から成果が出るまで、最低でも半年ほどはかかる可能性があります。
しかし、ネイティブ広告であれば検索エンジンの評価を待つ必要がありません。(一定広告の質は評価されます。)
コンテンツマーケティングで効果が出始めるまでの期間、ネイティブ広告を利用して集客すれば、早期のユーザー獲得が可能となります。
また、ネイティブ広告は検索エンジンの検索ボリュームなどを気にすることなく、広告費をかければかけるほど多くのユーザーにアプローチできます。
コンテンツの早期改善につながる
コンテンツマーケティングにおいて重要なのは、ただコンテンツを制作することではありません。PDCAサイクルをいかに早く回せるかが重要なポイントです。
前項で紹介したように、ユーザーのアクセスを早期に獲得できれば、その分早くユーザーの行動を分析改善できます。
そして、コンテンツの問題点を早期に発見して改善できれば、検索エンジンからの評価が上り、早期に上位表示できる可能性が高まります。
コンバージョンにつながりやすいコンテンツを潜在層へ届ける
コンテンツマーケティングとネイティブ広告を組み合わせることで、より効果的なコンテンツを、選定したユーザーに向けて配信できます。
コンテンツ マーケティングでは、『検索で上位表示されるがコンバージョンしないコンテンツ』や、『なかなか検索順位では上がりにくいがコンバージョン率が高いコンテンツ』など、様々なタイプがあります。
そこで、例えばコンバージョン効果が高いコンテンツをネイティブ広告で配信すれば、検索エンジンからの流入が期待できない潜在層にも効果的なアプローチできます。
まとめ:コンテンツマーケティングはネイティブ広告の使い方が肝
コンテンツマーケティングは、ユーザーが抵抗なく企業に近づきリピーターとなるよう育てることができるので、長期的なビジネスチャンスを生み出します。
しかし、サイトが育つまでの期間は大きな成果を出せないため、そのデメリットをカバーするには、やはりネイティブ広告も併用するのが効果的です。
また、自社サイトに流入する可能性が低い潜在層に幅広くリーチするなら、様々な媒体にコンテンツを露出させられるネイティブ広告が一役買います。
このように、コンテンツマーケティングの得意分野と苦手分野を見極めながら、ネイティブ広告をうまく使い分けていきましょう。
この記事のおさらいポイント
・コンテンツマーケティングには3つ、ネイティブ広告には4つの型がある
・両方の施策を組み合わせることで、相乗効果を期待できる
コンテンツマーケティングには広告、動画、SEO、オウンドメディアなど、様々な種類がありますが、弊社はオウンドメディアを軸としたコンテンツマーケティングの提案が得意です。 初心者の方からコンテンツマーケティングで成果を出せない方など幅広いお客様への対応が可能ですので、ぜひご相談ください!