コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングの違いとは?世論の見解も解説

昨今、マーケティング用語として『コンテンツマーケティング』や『インバウンドマーケティング』といった言葉をよく聞くようになりました。この2つは概念が似ているため、企業によって同じ意味で使われていたり違いが曖昧になっているケースも多いでしょう。

今回は、両者の違いが明確にわからない人のために、『インバウンドマーケティング』の基礎知識『コンテンツマーケティング』とはどう違うのか?について詳しく解説していきたいと思います。

この記事を読んだらわかること

・インバウンドマーケティングの基礎知識
・コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングの違い
・インバウンドマーケティングのメリット・デメリット
・インバウンドマーケティングの基本的な流れ
目 次表示
WEBコンサルタントのご紹介
弊社は、上場企業も含め50社以上のコンテンツマーケティングに携わってきました。
コンテンツマーケティングには広告、動画、SEO、オウンドメディアなど、様々な種類がありますが、弊社はオウンドメディアを軸としたコンテンツマーケティングの提案が得意です。 初心者の方からコンテンツマーケティングで成果を出せない方など幅広いお客様への対応が可能ですので、ぜひご相談ください!

コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングの違い

マーケティング担当者なら、インバウンドマーケティングについての基礎知識で述べた概要が『コンテンツマーケティング』と似ていると感じるでしょう。
しかし、突き詰めていくと両者には違いがあります。

インバウンドマーケティングは、『外(社外)』から『中(自社)』へユーザーが訪れるプロセスに重きを置いている概念です。そのため行う施策はコンテンツ配信に限りません。

例えば『ECモールで行われている自社業界のキャンペーンに参加する』といった施策も、広義で熱量の高いユーザーに『見つけてもらう』と言う意味では、インバウンドマーケティングとも言えます。

その点、コンテンツマーケティングは、あくまでもコンテンツ配信という手法に重きを置いています。
例えば、TVCMで配信された有益なコンテンツを、自社サイトやSNSで配信するなどの手法も、コンテンツマーケティングに含まれます。

イメージ的には、プロセスであるインバウンドマーケティングの中に、手法であるコンテンツマーケティングが含まれていると考えるとわかりやすいでしょう。

参考:【コンテンツマーケティングとは?】重要性や外せない施策などをわかりやすく解説

違いに対する世論の見解

実は世論の見解も、上記の違いと同じ認識となっています。

インバウンドマーケティングの提唱元であるHubSpot社で行なった調査では、『コンテンツマーケティングはインバウンドマーケティングに含まれている』という回答が圧倒的多数を占めていました。

このことからも一般的に『インバウンドマーケティング』と『コンテンツマーケティング』は、それぞれ違った施策を表す『OR』という位置付けでなく、組み合わせて使うべき『AND』と認識されていることがわかります。

インバウンドマーケティングのメリット・デメリット

インバウンドマーケティングと他のマーケティングの違いがわかったところで、ここからはメリット・デメリットについて見ていきましょう。まずは、メリットデメリットを表にまとめました。

メリット デメリット
・長期的なコスト削減
・コンテンツが資産になる
・顧客との関係性を築ける
・効果が出るまでコストがかかる
・手間がかかる
・成果が出るまで時間がかかる

それぞれの概要を詳しく解説していきます。

インバウンドマーケティングのメリット

インバウンドマーケティングのメリットは、基本的にコンテンツマーケティングのメリットと同じになります。

制作・配信したコンテンツは資産になるため、コンテンツによって継続的な集客やアプローチ効果を期待できますし、コンテンツを増やすことで安定した集客効果が見込めます。
コンテンツのマーケティング効果が出てくると、広告を打たなくても集客が可能となってくるため長期的なコスト削減にも貢献できるのです。

また、オウンドメディア・SNS・メールなど様々な媒体でコンテンツを通してユーザーとの信頼関係が築けるのも大きなメリットと言えるでしょう。

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検索エンジンで上位表示されれば、アルゴリズムが変わらない限りほぼ永続的に集客できます。
そのためには、1個1個、コンテンツの質を徹底的に追求し続けることが大切です。
中々成果が出なければ専門家にアドバイスを求めるのも1つでしょう。
池田直樹

インバウンドマーケティングのデメリット

対して、インバウンドマーケティングのデメリットも、基本的にコンテンツマーケティングのデメリットと同じになります。

効果が出ればコストパフォーマンスはよくなりますが、それまでは大きな集客効果が期待できないため素早く集客したいなら広告に頼らざるを得ません。
また、集客効果が出てくるまでに最低でも半年から1年ほど時間がかかりますし、集客したユーザーをコンバージョンに導くまでにも時間がかかります。

その間は、やはりコンテンツ制作・分析・改善をしていくための手間がかかるため、社内リソースを割り出し続ける必要もあるでしょう。
そもそも成果を出すためにはユーザーが納得のいくコンテンツが求められるため、社内リソースが足らない場合はそれなりのコストをかけて専門家に依頼する必要も出てきます。

インバウンドマーケティングの流れ

上記のメリット・デメリットを踏まえた上で、インバウンドマーケティングの流れを確認していきましょう。大まかな流れは以下の通りです。

  1. 潜在顧客に見つけてもらうコンテンツ制作
  2. 見込み顧客へと育成
  3. 顕在顧客へと育成
  4. ファンへと育成

1.潜在顧客に見つけてもらうコンテンツの作成

まず、インバウンドマーケティングの最重要目的である『ユーザーに見つけてもらう』施策から初めていきます。基本的には以下のツールでコンテンツを制作していきます。

  • ブログ
  • SNS
  • SEO
  • 自社サイトなど

ユーザーは自分の悩みや疑問が生じた際に、SNSや検索エンジンと言ったツールを使ってそれを解決できるコンテンツを探します。そのため、ユーザーが探す際に入力するキーワードからユーザーの検索意図を想定して、満足度の高いコンテンツを制作していくことが大切です。

ただし、ユーザーは必ずしも抱えている問題点に気づいているわけではありません。
問題に気づいてはいなくとも、これから気づいて自社商材を利用する可能性がある潜在顧客を集客するために、ペルソナやカスタマージャーニーマップを制作した上で効果的なコンテンツ制作をしていきましょう。

2.見込み顧客へと育成

ユーザーを自社サイトやSNSに呼び込んだら、見込み顧客へと育成していく必要があります。このフェーズで利用していくのが以下のツールです。

  • メルマガ登録
  • ホワイトペーパーの無料ダウンロード
  • セミナー参加など

その上で、他では配信されていない情報や解決方法などをメルマガやホワイトペーパーで提供すれば、ユーザーの詳細な属性やメールアドレスなどの情報を登録してもらったり、SNSでフォローしてもらうことが可能。
その後は、ユーザーに継続的に情報配信していきながら潜在的な問題やその解決方法などをアプローチしていきます。

3.顕在顧客へと育成

前述の見込み顧客へと育成している段階では、自社商材のアプローチは行いません。ユーザーが潜在的な問題に気づいて、解決方法を伝授していても『自力での解決が難しい』と感じている段階で、次へのステップとなります。
このフェーズでは、以下のツールを利用していきます。

  • 無料体験
  • 料金表
  • サービス(製品)比較表
  • 導入事例
  • 導入フロー
  • メールマーケティングなど

潜在的な問題に気づいたユーザーは、それを解決できる商材への熱量が高まり始めている状態です。
熱量が低い段階から高い段階までのそれぞれのタイミングで、上記のツールを適切に用いて『自社商材でどのように解決できるか?』やユーザーの不安を拭いながら、徐々に購買意欲を高め最終的に購買へつなげていきます。

4.ファンへと育成

ユーザーが商材を購入してくれた後は、以下のようなツールを利用してアフターフォローしていきます。

  • 会員サイト
  • ユーザー会
  • カスタマーサクセス

商材を購入してくれたユーザーは放ってしまうと接点が途切れがちですが、アフターフォローをしっかり行なっていくことで口コミやSNSでシェアしてくれるファンになる可能性があります。
そのためユーザーの満足度を上げるために、問い合わせやクレームなどへの誠意ある対応や購入者限定特典などを提供すると効果的です。

まとめ:コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングはほぼ同義

『インバウンドマーケティング』と『コンテンツマーケティング』は厳密には違った意味がありますが、Webマーケティングを行う上でほとんど同じ意味として捉えても問題ありません。
ただしどちらかと言うと、『コンテンツマーケティング』の方が一般的によく使われている名称です。

大切なのは、従来のTV・新聞広告やテレアポのように企業から押し付けられるように購買行動へつなげるのではなく、潜在顧客に気づいてもらうための仕掛けを作り判断材料を提供しながら、ユーザー自ら判断して購入してもらうこと。
ユーザー自身の判断で購買することで、自社や商材に対しての満足度を上げることにもつながるので、今回紹介した流れを実践しながら成果を出していきましょう。

この記事のおさらいポイント

・インバウンドマーケティングはコンテンツマーケティングと似ているが、『プロセス』に重きを置いた概念である
・インバウンドマーケティングのメリット・デメリットは、コンテンツマーケティングのそれと同義
・インバウンドマーケティングの流れは、顧客に見つけてもらい、見込み顧客・顧客・ファン化への育成を段階的に行なっていく
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