自社商材の情報提供とともに直接的な購買行動を同一ページ内で促せるランディングページは、いまや大小さまざまな企業の業績アップに欠かせません。ところが、ランディングページで成果を上げるには、最適化(=LPO)が必要不可欠です。
そこで、今回はランディングページ最適化の基本を徹底解説します。どんな種類のサイトに必要なのか、またLPOをしていくうえでの重要ポイントもわかりやすくお伝えしますので、売上に伸び悩む商材・ランディングページを抱えている担当者の方は、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事を読んだらわかること
・LPOを行うべきサイトとそうでないサイト
・LPOのポイント、手順、手法
・LPOに便利なツール
ランディングページは、企画構成が重要で、これを怠ると思うような結果は出ません。
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ランディングページ最適化(LPO)とは?
LPO(ランディングページ最適化)とは、ランディングページのコンバージョンを高めるために、ページ内容を改善し続けることを言います。ちなみにコンバージョンとは購買や問い合わせなど、売上につながるユーザーの行動を指します。
もともとランディングページには「ネットユーザーが検索などを通じて一番最初に着地したページ」という広義と「商材の情報提供をかねた購買行動可能な広告」といった狭義があり、Googleでは前者の広義でこの言葉を使っています。一方のWebビジネス業界では、ほとんど後者の意味で使用されています。LPOと言えば、広告的な意味でのランディングページ改善を意味します。
ランディングページ最適化(LPO)を行うべきサイトとそうでないサイト
基本的にはあらゆるランディングページに最適化が必要です。なぜなら、ランディングページの内容はあくまで広告であり、一般的なホームページやブログなどと比べ、テキストや情報そのもの分量が少ないため、検索結果で上位表示されることはまずありません。
ランディングページは広告と連動させることで多くのユーザーの訪問を促して商材をアピールし、短時間でコンバージョンしてもらうことが重要です。時間をかけて細やかな情報を与えつつ成果につなげていくSEOと比べて、短期決戦型であるランディングページは、ちょっとしたコピーやデザインの差で成果に差が出ることもあります。
それゆえ常にベターな表現を模索し、その都度ユーザーの反応を分析しなければなりません。ただ、企業名や商品名に一定以上の認知度があり、その名称で検索される可能性が高い場合や、特定的かつ特殊なキーワード検索されることが多い商材については、SEO対策に力を入れる方が効果が出るケースもあるでしょう。
ランディングページ最適化(LPO)のポイント
ランディングページを最適化すると言っても、闇雲に施策を打っていてはなかなか思うような成果につながりません。ここでは、ランディングページ最適化で成功するために押さえておきたいポイントを、専門代行会社ならではの視点でお伝えします!
改善は1箇所ずつ行う
ランディングページ最適化に際して念頭に置くべきなのは、じっくり地道に行うことです。1箇所修正したら、まずはユーザーの反応を分析してみなければ最適化の成果が見えません。それで結果が変わらなければ、業績伸び悩みの原因が別の箇所にあるかもしれないので、改めて別の箇所を改善してみます。
一度に複数箇所を改善してしまうと、どこを最適化したことでコンバージョンが高まったのか見きわめられなくなります。マックスでも1度で2箇所の改善が限度。再現性を良くするためにも、原型を留めつつスポットで改良していくのがお勧めです。
優先度はファーストビューが一番
ランディングページ最適化で着手する順番ですが、最初はファーストビューを見直しましょう。ランディングページでまず離脱されるポイントはファーストビューです。離脱率が高ければ、ファーストビューのキャッチコピーや画像・デザインなどが良くないことを疑うのが素直であると言えます。その他優先順位は以下の通りです。
1メイン画像(ファーストビュー)
2アクション導線
3ボディコピー
4クロージングコピー
離脱ポイントをヒートマップで検証
ヒートマップとは、ユーザーがサイトのどの部分をよくクリックしているのか、または読んでいるのかがサーモグラフィーのように色や色の濃淡でわかるように表示される分析ツールです。ヒートマップはサイトで必要とされている部分とそうでない部分を見分けるのにたいへん役立ちます。
ヒートマップやその他の分析ツールで分析結果数値を弾き出すことにより、ページのどこで離脱されているのかを明確にすることが可能となります。客観的な根拠もなく、「何となくこの辺かな」といった感覚だけで最適化を行おうとすると、改善する必要のない箇所に手を加えてしまって結果が裏目に出るなどという事態になりかねません。
ユーザーニーズに対する洞察
ランディングページは、もともと仮想の見込み客であるペルソナを設定し、ペルソナの悩みやニーズを推理・分析することで設計するサイトです。運用開始後には分析ツールで客観的な数字を出し、その数字に基づいた改善を行うのですが、さらに重要なのは生身のユーザーの心を読むことにあります。
数字一辺倒になるとユーザーの心理が見えずに、いつまで経っても最適化を図れないなどという状況に陥りかねません。取り扱う商材を求める潜在的な顧客が一体どんなことで悩み、どんな将来像を求めているのかは、最終的に運営者が頭で判断するしかないのです。
もしもユーザーニーズ分析が難しいと感じたら、行き詰まる前にプロのWebマーケターの手を借りることも必要ですし、ユーザーに対してのアンケート実施など、生の声を拾ってペルソナを再構築することも考えましょう。
LPOの手順
ここからは、LPOの実践編です。どのような手順でランディングページの最適化を行って行けば良いのか、順を追ってわかりやすく解説します!
分析結果から問題点を洗い出す
Googleアナリティクス・ヒートマップを使い、CVR(コンバージョン率)・離脱率・直帰率・離脱ポイントなど、ランディングページの効果を下げている箇所がどこかを見きわめていきます。くり返しになりますが、1回の改善は原則1箇所がベストなので、最も問題となっている部分を数値化・可視化して洗い出し、優先的に改善しましょう。
仮説を立て問題点の原因を探る
洗い出した問題点の原因を突き止め、そこを修正する必要がありますが、全ては運営側の推理や想像の範囲です。慎重に仮説を立てていき、問題点の原因を仮に特定していきます。仮説例を以下に挙げてきましょう。
・ファーストビューが悪い
ファーストビューで離脱されている場合(コレが多いです!)、想定していたペルソナ通りのユーザーが訪れていないか、ペルソナにファーストビューが刺さっていない可能性があります。
・入力フォームが使いにくい
入力フォーム(お問い合わせフォーム)で離脱率が上がっている場合は、フォームが扱いにくい可能性があります。複雑だったり入力項目が多すぎたりといった原因が考えられます。
・流入経路との親和性が低い
ランディングページに流入してもらうための足がかりとなる広告のクリック率は高い場合は、広告を見てクリックし訪問したユーザーの期待に応えられていない可能性があります。流入経路である広告とランディングページのキーワードやデザインイメージなどの関連性が低いかもしれません。
・ボタンのデザインの不適合
コンバージョンボタン前で多く離脱されている場合は、ボタンのデザインや色調に問題がある可能性もあります。目立っていない、わかりにくいなどの問題点が潜んでいるのではないでしょうか。
仮説に応じた解決策を練り、検証する
前章で仮説を立てた問題点の原因に対し、解決策を講じる段階です。解決策を立てたら再び運用して分析し、改善できたかどうかを見ていくことになります。先ほど例に挙げた問題点の原因に対する解決策例も挙げてみましょう。
・ファーストビューが悪い
⇒ユーザーのニーズに合うような画像、コピーに変更する。
・入力フォームが使いにくい
⇒入力項目を減らしたり選択の変更をすることで、面倒を減らし操作性を高める。
・流入経路との親和性が低い
⇒広告の方は悪くない可能性が高いため、ランディングページを広告イメージに寄せる。広告に合わせたファーストビューやコピーの改善を図る。
・ボタンのデザインの不適合
⇒ボタンのデザインをわかりやすく、目立つようなデザインに変更する。
LPOの手法
ランディングページ最適化には、これ抜きでは語れないという効果的なツールや手段があります。ここでは、LPOに必須となる手法をご紹介します。
ABテストLPO
ABテストとは、レイアウトデザインやキャッチコピーなどのパターンを意図的に変えた複数のページを実際に運用し、ユーザーの反応の良い方を選択し続けることによって、ページをより良く改良していくという手法です。
先ほど例に挙げたコンバージョンボタンのサイズや色などにしても、比較してより選ばれた方を選ぶため、確実性が高まります。LPOの中でも最もメジャーで効果も高く、定番的な手法と言えます。二者択一をくり返すことにより、ベストオブベストなページになっていくというわけです。
参考:ランディングページの正しいABテストの方法|具体的な手順や参考パターンも紹介
行動ターゲティングLPO
行動ターゲティングとは、ランディングページに訪問してくれたユーザーの行動分析を分類項目ごとに分析し、緻密に最適化していく手法です。
成果が現れるまでに一定以上の時間を要する「じわじわ戦法」ではありますが、生きた分析結果に基づき、有力な顧客を抽出しつつ最適化をしていけるという特長があります。行動ターゲティングの抽出分類法や方向性には下表のようなセグメント(要素)があります。
抽出分類法 | ターゲティングの方向性 | ターゲティング例 |
ユーザー 属性 | ユーザーの性別・年代・未既婚やそれらの組み合わせ別にページを再構築するなどして、より細やかにターゲティングする。 | 男性・30代・既婚 女性・20代・未婚 等 |
お気に入り 訪問ページ | ユーザーの行動履歴を参考に、どのページをよく見ているかチェックし、そのカテゴリーに則したページを表示する。 | ダイエット 婚活 育児 等 |
流入経路 | ユーザーの流入経路である広告の内容に寄せたキーワードやセンテンスを取り入れたり、検索キーワードを意識したページを表示する。 | [ランディングページ作成 外注] [脱毛サロン 激安] といったキーワード等 |
居住エリア | ユーザーのIPアドレスに応じたエリア情報的なサイトを表示する。 | 東京 名古屋 大阪 等 |
サイト訪問後の行動区分 | 以前サイト訪問した際に直帰したのか、どの地点で離脱したのかなどによる区分で表示するページに変化をつける。 | 直帰 問い合わせフォーム入力途中で離脱 等 |
エリアターゲティングLPO
エリアターゲティングとは、ユーザーの居住地域によってページの内容を変えていくことによるLPOです。基のデザインを転用し、地名をアレンジすれば簡単に行える最適化で、すぐに具現化することができます。
もちろんエリアだけでなく、年齢・性別などユーザーのその他の属性を組み合わてターゲティングすることも可能なので、工夫しだいでより効果が上がる手法とも言えます。
改善は、複数箇所行わず、1箇所ずつ上から順番にABテストを確実に実施していくことが大切です。
ランディングページ最適化(LPO)に役立つツール
ランディングページ最適化に欠かせない必須アイテムはGoogleアナリティクスとヒートマップの2つです。どちらも非常に頼りになるうえ手軽に導入できるものなので、ランディングページ最適化を賢く行いたいなら、ぜひ導入してみてください。
ヒートマップ
記事の前半でもご紹介しましたが、ランディングページ最適化に欠かせないツールの一つがヒートマップです。数字による分析が得意ではないサイト運営者でも、色や色の濃淡でユーザーニーズが一目瞭然となるので、ページ改良にかなり役立ちます。
中でもお勧めなヒートマップが、Webビジネス業界でも話題の「Ptengine」。クリックされている箇所・熟読されている箇所が一目で判るだけでなく、初期設定が簡単なうえ、リアルタイムにサイトの分析ができ、分析結果もたいへんわかりやすく表示します。
ヒートマップとグラフやアイコンなどを巧みに配置しつつ、流入経路の分析なども細やかで見やすく提供されており、コンバージョンまでにどのようにユーザーが離脱していくかの過程もよくわかります。
GoogleAnalytics
Googleアナリティクスは、Googleが提供しているWebサイトの無料分析ツールです。セッション数
・直帰率・コンバージョン数・コンバージョン率というランディングページ運用の基本的な指標を簡単に知ることができるうえ、ユーザーの流入経路を分析することも可能です。
また、Googleアナリティクスを使えば、サーチコンソールという管理ツールと連携させることで検索順位やクリック数なども知ることができます。Googleアナリティクスでキーワード集計した結果を反映させることは、もはやランディングページ最適化に不可欠と言えるでしょう。
まとめ:ランディングページ最適化(LPO)に近道なし
今回はランディングページ最適化の基本的な手順や手法をご紹介してきましたが、お役に立つことはできましたか?LPOはツールを使ってサクサクと、などというイメージをお持ちの方もおみえになるかもしれませんが、LPOというのは実はかなり地道で骨が折れる仕事です。
コツコツと継続し、少しずつユーザーニーズに合致させることでコンバージョンが飛躍的に高まります。勘所も必要な作業なので、自社で最適化を継続することが難しいと感じたら、専門の代行会社に外注するのも得策です!
この記事のおさらいポイント
・基本的には全てのランディングページでLPOが必要
・一定の認知度があるばいはSEO対策に力をいれる
・LPOはファーストビューの優先度が高い
ランディングページは、企画構成が重要で、これを怠ると思うような結果は出ません。
我々は数多くの制作実績から蓄積された経験と企画構成力で商材に合わせた売れるためのランディングページを提案できますので、お気軽にご相談ください!