ECサイトの最適なKPIとは?設定例も解説

ECサイトの業務指標において欠かせないのがKPIです。このKPIを正しく設定するかしないかでECサイトの改善の質に大きく関わってきます。

ですが、正しいKPIというのは、業界によっても異なるため何を指標にすれば良いのかわからないと言う方も多いでしょう。

そこで、今回はKPIの基本解説やKPIを設定するメリット、さらに設定・計測の方法までをわかりやすく解説していきます。

この記事を読んだらわかること

・そもそもKPIとは?
・ECサイトでKPIに設定するゴール例
・KPI図るためのGoogleアナリティクスの設定方法
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そもそもKPIとは?

KPIとは『Key Performance Indicator』の頭文字を取ったWeb用語の一つで、『重要業績評価指数』を意味します。

もう少し砕いてご説明しますと、KPIとは企業が到達したい目標に対して必要なプロセスを数値化したものです。

例えば、ECサイトで新規顧客の半年間の商品購入数○個を最終目標とした場合、その目標に対し、目標を達成するために使うのがKPIです。新規顧客はある商品名などを検索してから自社サイトを訪れることが多いため、このケースですと、検索エンジン経由で自社サイトへ流入するユーザー数(セッション数)などをKPIとしたりします。この設定数値を見れば、どの程度目標に近づいているかを測ることができる、そんな指標のことをいいます。

ついでに覚えておきたいKGI

KPIと混同されやすいKGIとは『重要業績評価指数』のことで、こちらはECサイト運営において半年後や一年後など一定期間の最終目標の達成率を表します。先ほどの例で言うと、自社サイトで『新規顧客の商品購入数半年で○個』などといった大きな最終的目標がKGIということになります。

KPIはKGIに近づくために活用する指標であり、通常1つの大きなKGI設定に対し、KPIは複数設定するものです。

なぜKPIを設定する必要があるのか?

ECサイト運営で目標を達成するのに、なぜKPIを設定する必要があるのでしょうか?ここではKPIがECサイト運営にもたらすメリットを2点に絞って解説していきます。その2点とは以下の通りです。

・具体的な施策が立案しやすくなる
・KPIが施策の軸となり、PDCAが自然に回る

それでは各項目について詳しく見ていきましょう。

具体的な施策が立案しやすくなる

目標までの途中経過観察に役立つKPIは、大きな目標指標であるKGIとのギャップが現状でどのくらいあるのかを見える化させることができます。

つまり、KPIはそのギャップを埋めるために何をすべきなのかをあぶり出してくれるものなのです。集中的な手当てとしての施策をすぐに立案に実行すれば、ECサイトの業績向上や軌道修正が最短で行える可能性も高まります。

KPIが施策の軸となり、PDCAが自然に回る

ECサイトで売上や購入個数、資料請求数、ダウンロード数といった大きな数値的目標を掲げる企業がほとんどですが、こうした大きな目標を達成するためには、企画・立案→実行→検証(確認)→改善という循環を作り、短所を修正しながら段階的にベストを目指していくことが重要です。

このサイクルはPDCAと呼ばれますが、大きな目標だけ掲げていてはPDCAを回すことができません。今何が足りなくて何が余計なのか、具体的なKPIという指標があるからこそ、PDCAサイクルが成立するのです。

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KPIを設定することで、チームや社内で共通認識が生まれます。
1つの軸をもってプロジェクトに打ち込めるので一貫性を持った施策を展開できます。
また、KPIを基に広告予算も組みやすくなるので、必ずKPIを設定するようにしましょう。
池田直樹
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ECサイトでKPIに設定する主な項目

どのECサイトも最終的な目標(KGI)は、「売上」になってくるでしょう。
ECサイトにおける売上は、以下のような公式が成り立ちます。

『売上』 = 【訪問数】×【CVR】×【購入単価】

つまり、訪問者数、CVR、購入単価をKPIに設定するECサイトがほとんどで、これらのKPIが改善されていけば自然と売上も伸びることになります。

それでは、3つの項目をどのように向上させていくのか詳しく説明していきます。

訪問者数/流入数

訪問者数や流入数は、ECサイトで設定される中でも最も代表的なKPIゴールです。訪問者数や流入数を増やすことで売上も比例して伸びていきます。

訪問者数や流入数を伸ばすためには、顧客が辿る自社サイトへ流入経路を意識することが重要となります。例えば、広告掲載やSEO対策、SNSの効果的運用が必須の施策となるでしょう。

現状では、訪問数=広告経由+SEO経由+SNS経由と考えるのが自然です。このように流入経路ごとにさらに細やかな施策を打つことで、売上の向上に直結します。

CVR(コンバージョン率)

CVRは、訪問者数と並びECサイトで設定される代表的なKPIゴールです。
CVRを高めるには、直帰率を下げるのが効果的です。直帰率を下げるためには、他ページへ遷移できる導線を工夫しましょう。

例えば、サイドメニューやパンくずリスト、購入後に「買い物を続ける」といったボタンなどの導線を用意するだけでも直帰率の改善につながります。

また、ヒートマップなどのツールを導入し、どこでユーザーが離脱しているのか視覚的に検証することも重要です。このように直帰率の改善を行うことでCVRも改善されていきます。

参考:ECサイトのコンバージョン率(CVR)を上げる15の施策

購入単価

多くのECサイトでは、顧客お一人が一度に購入する金額(=購入単価)を上げることで売上全体を底上げすることが可能です。

購入単価を上げるために打てる施策としては、アップセルとクロスセルという、主に2つの考え方があります。アップセルとは、顧客が興味を示している商品をアップグレードしていただくという方法論です。例えば化粧水単品買いのお客様に対して、美容液とのセット商品を提案して単価を上げるといった売り方が挙げられます。

また、クロスセルはレコメンド機能を使用するなどして、顧客が購入しようとしている商品の関連商品を合わせ買いしてもらう方法です。シャツをカゴに入れた顧客に対し、そのシャツに合うネクタイやジャケットなどをご提案し、これが奏功すれば購入単価はアップします。さらに、リピート購入していただけるような施策も重要です。

KPIを図るためのGoogleアナリティクスの設定方法

ECサイトで設定されることの多いKPI「訪問者数」「CVR」「購入単価」については、こまめに測定してその結果を分析し改善につなげていくことが重要となります。この測定を行うのに必要不可欠なのがGoogleアナリティクスです。ここではGoogleアナリティクスの設定方法をご紹介します。

手順1 Googleアカウントの作成

GoogleアナリティクスはGoogleアカウントと分析してほしいWebサイトがあれば誰でもサービスを利用することができます。アカウントを作成する場合には、Googleのマーケティングプラットフォームページの右肩に『無料で登録する』ボタンがあるので、そちらから進みましょう。既にGoogleアカウントを所有している方は、次の手順へお進みください。

*スクショを用いながらアカウントの作成方法についてスクショを用いて説明してください。

手順2 Googleアナリティクスの登録

Googleのアカウントを作成したら、『Googleアナリティクスの使用を開始』をクリックして登録を行います。登録ボタンをクリックし、必要事項をフォームに入力するだけです。また、もともとGoogleアカウントを持っている方ははGoogleアナリティクスのホームページのトップ画面にある『無料で設定』からでも登録できます。

*アナリティクスの登録方法についてスクショを用いて説明してください。

手順3 トラッキングコードの設置

Googleアナリティクスへの登録が終わると、トラッキングコードが表示されます。このコードは、自社サイトのどのページにもコピー&ペーストすることが可能です。この設定が完了すれば、該当ページの訪問者数・ページビューなどが把握できるようになります。ただし、コンバージョン率などは別途設定をしないと計測できません。ご興味のある方はぜひお調べになってみてください。

まとめ:ECサイトのKPIは必ず決めよう

今回はECサイトで成果を上げるために必要なKPIの意味や重要性、設定や計測の仕方を解説してきましたが参考になりましたでしょうか?ECサイトの運営に際しては、大きな目標値を設定する企業は多いものの、その目標を達成するための具体的な施策を持たないまま突き進んでしまうことがあります。KPIを適切に設定して地道にコツコツと小さな目標を達成していくことでやがて大きな成果に結びつくので、まだ自社サイトでKPIを設定していないという方は、この機会にぜひ設定し活用されることを強くお勧めします。

この記事のおさらいポイント

・KPIとはECサイトで掲げた大きな目標値を達成するために必要な要素を数値化した「プロセスを支える」ための指標
・KPIがないとPDCAを素早く回せない
・KPIを計測するにはGoogleアナリティクスの活用が不可欠
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