近年、ECサイトのコンテンツを充実させることで集客する、いわゆる「ECサイトのメディア化」がさかんに実践されています。検索結果表示を左右するGoogleの検索アルゴリズムが昨今は何度もアップデートされ、確度の高いSEO対策が難しくなっているというのが現実です。
そこで今回はECサイトのメディア活用のメリットや注意点を中心に解説していきます。ネットユーザーは買物をするためだけにECサイトを訪問するという単純な発想から目先を変えることで、広告に頼らない集客が実現できるので、ぜひECサイトのメディア化について知り、参考にしてください。
この記事を読んだらわかること
・ECサイトのメディア化によって得られるメリット
・ECサイトをメディア化する注意点
・ECサイトのメディア化に成功した事例
ECサイトは、一から構築すると莫大な費用がかかってしまいますが、弊社はWordPressを使用し、最小限に費用を抑えたECサイトの構築が得意です。ECサイトの制作で費用が気になるという方は、お気軽にご相談ください!
ECサイトのメディア化の流れ
ECサイトをメディア化するためには主に2通りあります、
1つ目はECサイトとは別にオウンドメディアを立ち上げてECサイトへのリンクを貼るというものです。
2つ目にはECサイト内にオウンドメディアを構築して、その中でコンテンツを配信するという方法もです。
前者の方法ですと、ECサイト以外のサイト管理も必要となるため企業のEC担当者の方からは敬遠されます。そのため、最近ではECサイト自体をメディア化する手法がトレンドとなっています。
ECサイトのメディア化によって得られるメリット
ECサイトをメディア化することによって、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか?ECサイトのメディア活用がメリットとなる点は主に以下の3つです。
・SEO効果が得られる
・ユーザーの商品への理解度が深まる
・ロイヤリティを得られ、リピートに繋がる
それでは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
SEO効果が得られる
ECサイト内にコンテンツが増えると、SEO効果が得られます。これはコンテンツSEOと呼ばれるもので、コンスタントに記事等のコンテンツを配信していくことで検索エンジンからのに評価を高め、検索結果の上位表示を狙った手法です。
当たり前のことですが、Googleからより良い評価を得るためにはコンテンツの質を担保する必要があります。それだけ運用コストもかかるわけですが、一度SEOで上位表示されるようになれば、広告を打たなくても集客できるので、広告費用を抑えることが可能です。
ですが、ノウハウがない状態で取り組めば、時間と費用を無駄にする可能性もあるので、まずは専門家に相談してみるといいでしょう。
商品への理解度が深まる
ECサイト内で配信するコンテンツは、自社が扱う商材に関する情報ページ、商品解説等のための動画、商品に関するキーワードを使って作成した記事などが中心となります。そのため、コンテンツを閲覧したユーザーは、自然に商品への理解と関心を深めてくれます。
商品を気に入ってもらえば、購入率やリピート率の可能性も高まり、売上の向上につながります。
ロイヤリティを得られ、ブランディングに繋がる
ロイヤリティとは、ユーザーが企業やお店などに対して抱く信頼感や愛着といったニュアンスで使われている用語です。業界内でメディアの人気が確立されてくると、このロイヤリティを得られるようになります。こうしたロイヤリティは、信頼や権威付けを高められるので、ブランディングにもつながります。
ECサイトをメディア化する注意点
ECサイトをメディア化するとさまざまなメリットがある一方で、実際に採用する際には気をつけるべきポイントもいくつかあります。今回は以下の4つをご紹介します。
・バズることを意識しない
・メディア化と利益のバランスを取る
・運営体制を整える
・EOに強いコンテンツを配信する
それではそれぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。
バズることを意識しない
コンテンツをバズらせることで、瞬間的にアクセス数を伸ばすことはできますが、ECサイトのブランドイメージが損なわれては本末転倒です。目先の拡散よりも質の高いブランディングを優先させ、ユーザーにとってプラスとなるメディアに育てることが重要です。
もちろん、それらのルールに則ってバズらせることは、何も問題ではありません。
メディア化と利益のバランスを取る
ECサイトは商品を販売することが目的です。コンテンツ配信によりブランディングを進める一方、ブランドイメージを気にしすぎてしまい、利益が伸び悩んでは意味がありません。メディア化で可能となるブランディングと実質的利益のバランスをしっかり考慮しましょう。
運営体制を整える
ECサイト内でコンテンツを継続的に発信していくことはたいへん手間がかかることです。ましてやコンテンツの質・量ともに充実させるのは至難のわざと言えます。
コンテンツの作成はもちろんですが、編集や導線設計などの専門知識を要する業務については、社内リソースがあるのかどうか事前に確認することが重要です。専属部署を立ち上げられるのか、それに値する人材やノウハウがあるのか見直しましょう。
SEOに強いコンテンツを配信する
配信するコンテンツは何でも良いわけではありません。ユーザーの悩みや課題を解決し得る内容を伴わなければかえって逆効果です。
コンテンツの構成やキーワード設定といったSEO対策を万全に行うことが大事です。
ECサイトのメディア化に成功した事例
ECサイトをメディア化することで成果を上げている企業は少なくありません。ここでは、メディア活用によってすでにブランディングに成功している実例をご紹介します。ぜひ自社サイト運営の参考にしてくださいね。
https://ec-orange.jp/ec-media/?p=10265
https://liskul.com/wm_ecmedias_12-6243
NOCE
人気家具店としてすでに高い認知度誇っているECサイトですが、インテリアショップならではのコーディネートに関する優良な記事を充実させ、リピート率を上げているだけでなく、いわゆるマネキン買いに誘導して単価を上げる施策も効果的に行われています。
おしゃれなインテリアの実践方法も交えた情報が欲しいというユーザーニーズをしっかりと捉え、そのニーズを満たすコンテンツ配信によって上手に売上増も図っているサイトです。
石けん百貨
ユーザーにとっての有益な情報を優先させることで集客にも効果を上げているサイトです。このサイトの大きな特徴は、姉妹サイトで質の高いコンテンツを充実させ集客している点。
姉妹サイトには自社商品に直接的に関わらなくても、取り扱う商材に関する生活情報を幅広く提供しています。配信されるコンテンツには掃除や育児といった主婦を中心とした層が実践したくなる学びが多く、何度でもリピートしたくなるECサイトとなっています。
職人醤油
メディアサイトと遜色ないほどの充実したコンテンツ配信で成果を上げているECサイトです。商品知識はもちろん、醤油を活用した料理レシピや職人さんの情報など多面的なコンテンツを展開し、多くのリピーター確保に成功しています。
人気記事をランキング表示したりイベントを動画で報告したりするなど、ユーザーを飽きさせない仕掛けが豊富です。
虎斑竹専門店 竹虎
サイト内メディアのみならず、SNSの活用でも見事なブランディングを実現したECサイトです。コンテンツはスタッフの画像と温かい方言を使ったイラスト仕立ての楽しい構成となっているほか、提供している商品の使い方や楽しみ方提案を充実させています。商品だけでなく、スタッフやコンテンツそのもののファンになってもらえる仕組み作りに成功した好例と言えるでしょう。
ヴィレッジヴァンガード オンラインストア
まるでおもちゃ箱をひっくり返したような実店舗の個性をそのままサイト化して人気となっているのがヴィレッジヴァンガードです。実際に実店舗の営業・商品情報なども入手できながらオンラインショップにもそのまま飛べる構造で使い勝手が良く、ECには商品に関するコンテンツが大充実。実店舗のファンがそのままサイトの顧客化するような導線ができているサイトです。
バルミューダ
デザイン性高いおしゃれ家電のECサイトだけあって、非常にアート性豊かな画像やページデザインが印象的なECサイトです。このブランドイメージを好むユーザーを常に惹きつけ、さらに家電それぞれにまつわる専門的な記事を配信することにより、見た目だけでなく心も満たせる工夫が施されています。
まとめ:ユーザーに価値のあるコンテンツを提供することが第一
競争が熾烈となる一方のEC業界では、いかに独自性を出してブランド力を高め顧客を離さずリピートしてもらうかが重要です。
ユーザーの購買意欲のみならず、知識欲や心の充足を促すようなコンテンツの配信が効果を発揮します。オウンドメディアで最優先させるべきは、ユーザーに対して価値のあるコンテンツを提供することに他なりません。質の高いコンテンツをコンスタントに配信できない場合は、中途半端に導入すると逆効果になってしまうため要注意です!
この記事のおさらいポイント
・ECサイトをメディア化すると単なる商品情報以外の有益な情報を発信して顧客をファン化できる
・ECサイトのメディア化はブランディングに効果的だが実際の売上にも軸足を置く必要がある
ECサイトは、一から構築すると莫大な費用がかかってしまいますが、弊社はWordPressを使用し、最小限に費用を抑えたECサイトの構築が得意です。ECサイトの制作で費用が気になるという方は、お気軽にご相談ください!