【ランディングページの構成】売れるストーリー設計と9つの要素

コンバージョンを獲得できるランディングページとそうでないランディングページにはどのような違いがあるのでしょうか。今回は、ランディングページの主役である「商材」が売れる構成と、その構成に不可欠な要素について解説します。

ランディングページを使って売上を上げるためには、ユーザーの心の動きを誘導するための展開が必要です。ユーザーは少しでも不安・不信を覚えたらすぐに離れてしまいます。そうならないためには、心理の動きに応じたあくまで自然なストーリーを描くことが重要なのです。ランディングページに有効な「結起承転」とは何でしょうか?本文でわかりやすく解説します!

この記事を読んだらわかること

・ランディングページの構成で重要な「結・起・承・転」
・ランディングページの構成要素
・商材に合わせたランディングページの構成要素
目 次表示
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ランディングページの構成は「結・起・承・転」を意識するといい? 

ランディングページの構成には「結・起・承・転」が鉄板とされています。(「起・承・転・結」ではありません。)「結」を求めてランディングページを訪れるユーザーにとって、ファーストビューに結が描かれていないことは「期待外れ」となってしまうため、離脱のリスクが上がってしまうのです。

ストーリー構成の基本が「起・承・転・結」とはよく聞く話で、ドラマ・小説・マンガなどの創作物は概ねこうしたセオリーの下にストーリーが展開していきます。これは読者が物語の冒頭から順に、「誰が何をしてどうなるか」といった場面展開を理解しながらでないと読み進むことができないからです。

一方のランディングページは、まずファーストビューで読み進めたいと思ってもらえるかが勝負であり、その後どの部分から読んでいくかはユーザーそれぞれに委ねられます。

1つだけ間違いないのは、誰もが最初に目にするのがランディングページの顔である冒頭画面(ファーストビュー)であるということです。ただ、ここで起承転結の「起」が始まっていては、ユーザーとの心理に乖離が生まれてしまいます。なぜなら、ユーザーの中ではとっくにストーリーが展開しており、ユーザーはあくまで「結(果)」を求めてサイトにやってきたからです。

ランディングページに至る前の、ペルソナのストーリーを想像してみてください。サプリメントが商材であると仮定して例を挙げてみましょう。肌荒れに悩む人が効果的なサプリメントを求めているとします。

【ユーザーがランディングページを訪れるまでのストーリー】

(物語の発端) 吹出物ができ、肌の不調が始まる

(物語の拡張) 不調を改善しようと、吹出物に効果的なものをリサーチする 

(物語が変調) 内側からの体質改善などによって吹出物を治す方が良いという情報に出会う
↓ 
(物語の終結) 食事やサプリなどで内側から吹出物を改善できないかと検索開始
*この状態でサプリメントのLPに訪れる

ユーザーはご覧のように、すでに1つのストーリーを終えたものの、「結」の部分でも本当の結論には至っておらず、欲求不満を抱いたまま本物の「結」を求めてランディングページにやってきます。だからこそ、ランディングページのファーストビューは「起」ではなく「結」でなければならないのです。ここで登場するのが「結・起・承・転」です。

それを踏まえて、ランディングページのストーリーの流れを改めて確認してみると腑に落ちるはずです。

【ランディングページに着地してからのストーリー】

(当サプリで肌荒れが改善するという結論の提示) 仮結果を手にする・商品情報を知りたくなる

(ユーザーのここまでの心理に同調) 悩み共有・肌トラブルの原因や解決方法を教育され納得

(これまで効果がなかった化粧品とは全く別のサプリ詳細) 商品メリット・口コミ等知る

(購入によって得られるベネフィットを確認・疑問点や不足情報を補う)買いたくなる

大まかですが、上のような筋書きでランディングページのストーリーを構成していけば、自ずと必要なコンテンツや表現をたぐり寄せることができるというわけです。

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「結・起・承・転」を意識した構成を制作するためには、ランディングページでよく使用されるAIDMAの法則と呼ばれるフーレムワークを使用するのがおすすめです。AIDMAの法則は、アメリカのローランド・ホール氏が提唱した消費行動の心理的プロセスモデルで、ほとんどのランディングページがこの法則に則っています。
池田直樹
ZERO式ランディングページ制作はこちら

ランディングページの構成要素 

ランディングページに必要なストーリーの流れをご説明したところで、次はストーリーを展開させるために必要な具体的要素をご紹介していくこととしましょう。ざっくり分けて要素は以下の通りです。

ファーストビュー
共感コンテンツ
商材(サービス)・ベネフィットの説明
実績・証拠
お客様の声・口コミ
使用方法・導入方法
よくある質問
クロージング
アクションボタン

ランディングページは、以上9つの要素を用いて、全体のストーリーを意識しながら構成していくことになります。次に、それぞれの要素についてわかりやすく解説します。

ファーストビュー

ファーストビューはランディングページの最上部の画面で、訪れた人がまず目にする最重要のパーツです。ファーストビューに含まれる主要素は次の3つです。

メインコピー この商材を利用するとこうなるという結果を語句・文章で端的に表現
メイン画像  商材のイメージに加え、ペルソナと親和性のある画像を選定
権威づけ   ○○賞受賞・○○氏(有名人)推奨などの客観的評価・名声

ファーストビューの役割は、まずもってユーザーの心を一瞬でつかみ、この先へとページを読み進めてもらうことの2点です。ユーザーの心をつかむには安心感と信憑性が不可欠なため、文章で商材利用による効果・効能を明言します。さらに、「こんな凄い賞を貰っているから、実力は本物だよ!」というアピール(=権威づけ)が加われば鬼に金棒です。

ファーストビューを見て、「このページは信用に足る」という予感を強く抱いてもらうことができれば、ユーザーは自分の選択が正しかったことを知って安心し、この商材への期待を高めます。そうなれば商材とページの内容への興味も自ずと強まり、離脱せずに読み進めてくれるでしょう。

メイン画像の選定やメインコピーで使用する語句・口調などは、前段階で徹底的に行うペルソナ分析などの結果に合わせ、ペルソナが魅力を感じてくれそうなものを慎重に選びましょう。例えば30代女性の肌の悩みに対し、シャープでクールな色使いや言葉遣いをしていてはミスマッチです。

共感コンテンツ

共感コンテンツとは、「〜な悩みはありませんか?」などと具体的にユーザーの悩みをなぞって辛さを共有したり「その気持ち、わかるよ」と受け止めて共鳴したりするパーツです。悩みの具体例を提示されたユーザーは「なぜ私の苦労をわかってくれるのだろう」と、ランディングページそのものに対して信頼を覚え始めます。

共感コンテンツでは、ランディングページやそこで扱われている商材が、読み手であるユーザーのためだけに用意されたものであるかのような親密さが必要です。「この人ならきっと私の悩みを解決してくれるかもしれない」と思ってもらえるよう、ペルソナが抱き得る不安や悩みをしっかりと分析してコンテンツに反映させましょう。

商材(サービス)・ベネフィットの説明

商材の魅力や特徴を理解してもらための部分です。ここでたいへん重要なのが「ベネフィット(便益)」を併せて説明するということ。ベネフィットとは、ユーザーがその商材を買ったことで得られるメリットです。

ランディングページ制作においては、そもそも「ユーザーは商品そのものでなくベネフィットを買う」のだという意識を強く持っておくことが重要となります。ユーザーは、「商品を買った自分が問題解決する姿」を得たいのですから、商品紹介では必ず「商品の特徴+ベネフィット」というスタイルを崩さないようにします。

例えば吹出物に有効的なサプリを紹介したい場合、「有効成分○○を配合!」だけならただの特徴紹介です。ベネフィットを加えると「ニキビの改善と再発予防に有効な成分○○をたっぷり配合!」のようになります。

有効成分という特徴の紹介に留まらず、ニキビ改善という当初の目的に加え、「再発防止という大きなベネフィットをおまけとして貰えるんだ。嬉しすぎる…」という気持ちを引き出します。なおベネフィットとは、物理的なものというより心理的なものというニュアンスが強い言葉です。

実績・証拠

先ほどご説明したベネフィットを列挙していく中でユーザーの内面に湧き起こるのが、「こんなうまい話はあるのか」といった不安や疑問です。ここを解消するために不可欠なのが実績・証拠となります。その道の権威による証言や実験結果などが示せれば完璧です。

サプリメントを開発・製造する企業自身がどれだけ商品の良さを訴えても、客観的な根拠がなければ信用度は低めになってしまうでしょう。サプリメントであれば、有効成分がいかに有効なのか、然るべき医学会の論文や医師のコメント等を引用するなどし、ユーザーを安心させる材料を準備すると効果的です。

お客様の声・口コミ

テーマ商材を実際に使用した方の口コミも、商品の効果・効能の信用性を高めるのに効き目があります。ユーザー自身の目線に近い人からの生の声は現実味があり、まるで知人・友人の体験談を聞いている時のような安心感を感じてもらうことができるのです。口コミは信憑性を高めるため、名前(仮名)・年齢・顔画像などを添えればなお効果があります。

使用方法・導入方法

商品・サービスの説明を読む時のユーザーには、使い方がわかりやすいかどうか、使い勝手が良いかどうかなどの興味が付属してきます。ユーザーは買った後のことも見越して商品情報を確認しているからです。サービスの場合には導入するまでの手順や導入後のアフターフォローなども要解説となるでしょう。

ただし、使用・導入方法が複雑である場合などは、ありのまま説明することが裏目に出るケースもあります。「面倒臭いからいいや」と離脱されるリスクが生じるのです。

このようなケースは、「わかりやすい説明書を漏れなく添付します」や「担当者が丁寧にフォローしていきます」など、セーフティーネット的な表現を用いるのも1つの手段。あくまで自分自身がユーザーだったら…という目線を忘れないことが重要です。

よくある質問(Q&A)

Q&Aでは、ボディコンテンツ(Q&Aより前のメイン部分)の中でユーザーが抱く可能性のある疑問に対し、きめ細やかに答える作業をします。これにより、ユーザーの不安を解消するほか、取りこぼしたかもしれない情報を補い、買わない理由をなくすという作用があります。想定できるあらゆるQ&Aを列挙していき、後から最終的なラインアップを決めましょう。

ボディ部分に出していない情報は自社商材のウィークポイントである場合も多いでしょうが、敢えてQ&Aで触れて情報公開すべき時もあります。「そこを聞きたいのに触れないのか」ということになると、最後の最後で信用を失いかねません。価格に対する質問なら「価格はタイプごとに設定が異なるため、まずはお気軽にお問い合わせください」と答えてコンバージョンにつなげるのが得策です。

クロージング

クロージングは名前の通り終結部ですが、最後の一押しとなる重要な部分です。ここまで読んでくださったユーザーは、ポテンシャルの高い見込み客と言えるため、購買行動を決意させるようなきっかけを提示しましょう。そのきっかけとはズバリ「特典」です。例えば…

今だけ送料無料
今ご購入なら2つ目無料
期間限定のスペシャルパッケージ
今月中にご成約で初期費用無料

といったものが挙げられます。購買行動あるあるではありますが、人はブランド力とともに数的リミットに弱いものです。多くの人は「今だけ」「あと何個」「世の中に○個しかない」といった希少価値を見つけると焦りを感じます。家族に「こんなものを買いたい」とプレゼンする場合にも、今だけ安いという口実があれば言い出しやすいという方は多いのではないでしょうか。

アクションボタン

コンバージョンへの直接のドアであるアクションボタンは、サイトの色彩に対して保護色的に埋没しないよう、目立つ色を選択しましょう。またボタンには簡潔でキャッチーな文言を選ぶ必要があります。簡潔すぎて「問い合わせ」のみなどと味気なくなるのはNGです。わかりやすくもウェルカムな雰囲気が出せる語句を作成しましょう。

商材(サービス)に合わせて構成要素を変えよう 

ランディングページの構成では、商材の認知度の高低によって構成要素を変える必要があります。ここでは、すでに認知されている商材とそうでない商材によって、構成要素を変える意義とコツを解説します。

すでに認知されてる商材(サービス)の場合

商材の商標そのものがすでに一定以上の知名度を獲得し、世の中に商品の良さや信頼性が認知されている場合には、次のような構成でランディングページを制作してみましょう。

1キャッチコピー(ファーストビュー)
2商材(サービス)・ベネフィットの説明
3使用方法・導入方法
4お客様の声・口コミ

随分シンプルな構成ですが、すでに市民権を得ている商材については、わかりきったことをくどくどしく説明するのは逆効果となることもあります。「そんなことわかってるよ」となってしまうのです。こうした商材では、なるべく簡潔でわかりやすく、なおかつ世間が共有する商材イメージを引き立てるようなデザインにこだわることをお勧めします。

1つわかりやすい例を挙げるとするならば、国民的清涼飲料の1つである「アクエリアス」のランディングページです。ここではアクエリアスが行うオリンピック聖火ランナーキャンペーン「アクエリチャレンジ」のサイトを例としてご紹介します。

例:https://www.aquarius-sports.jp/2019/challenge/

このように、すでにブランディング十分で追加の説明は無駄だと思われてしまうような商材には、シンプルな構成を使います。映画の告知サイトや人気のお菓子の新バージョン立ち上げなどもこのパターンです。

認知されていない商材(サービス)の場合

先ほどの例とは逆に、世間での認知度が低い商材のランディングページを作る場合には、次のような構成が適しています。

1キャッチコピー(ファーストビュー)
2共感コンテンツ
3実績
4商材(サービス)・ベネフィットの説明
5証拠
6お客様の声・口コミ
7使用方法・導入方法
8よくある質問

認知度が低い商材については、ユーザーからの信用を得るために、これから定着させたいイメージを育てられるような、過不足ない内容を重視しましょう。特に注力すべきは、不安や疑問を抱かせないための要素です。「アヤしい者ではございません」とアピールするに足る実績・証拠・口コミを確実に盛り込まなくてはなりません。

ファーストビューの権威づけも無名の商材には有利に働きます。「自分が知らなかっただけで、スゴい商品なんだなあ」とユーザーに思ってもらえるよう、ストーリー作りやコピーの書き方で工夫をしましょう。

ランディングページをコンバージョンアップに利用したいケースの大多数は、このような認知度が低い商材です。ストーリーを意識してペルソナを見誤らないよう構成しなくてはなりませんが、まだ色のついていない商材を世に問う作業なのでやりがいもあります。

ここで1つの例として「こうじ酵素」のランディングページをご覧ください。

例:https://www.nicorio.co.jp/d/1kk_ji_sn_w_1/?argument=5UQXb7eX&dmai=kk_20190704_1&gclid=Cj0KCQjwjrvpBRC0ARIsAFrFuV8C6jLYUgzQGgjrZS6Wv0PaY8fowsUMdaT6eOOp4q8qYRWcgTHr4wUaAgC5EALw_wcB

認知度は高くなくても、人気者になりそうな予感を感じさせる堂々としたサイトであることがおわかりいただけるでしょう。権威づけや証拠の提示も完璧です。このように、まだ世間には知られていない商材をランディングページで世に知らしめつつ購買してもらおうとする場合は、「至れり尽くせり」的な構成を採用するのがベストと言えます。

まとめ:構成で重要なのはユーザーファースト 

今回は、ランディングページの構成および構成要素についてご説明してきましたが、お役に立ちましたか?ランディングページを見に来てくださるユーザーは、それぞれ何かで困ったり悩んだり理想を求めたりしています。そこには経緯と心が必ずセットとなって存在しているのです。

ランディングページの構成をする時には、ユーザーの日々の生活、引いては人格や人生までもを推理して読み解き、その心に入っていくことが一番重要と言えます。

大げさではなく、「あなたのためにこの商材を用意しました」というくらい、目に見えないユーザーの心目がけて制作する心がまえが必要なのです。ユーザーファーストを肝に銘じ、心から見て良かったと思ってもらえるランディングページを作ることができれば、自ずとコンバージョンはついてきます。

この記事のおさらいポイント

・ランディングページのストーリー設計では「結・起・承・転」を意識する
・商材に合わせて構成要素は随時変更する
・全てのランディングページがユーザーファーストでなければならない
WEBコンサルタントのご紹介
弊社は、上場企業も含め300社以上のランディングページ制作に携わってきました。
ランディングページは、企画構成が重要で、これを怠ると思うような結果は出ません。
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