アクセス解析ツールの存在を知っていても、以下のような疑問から導入にまだ至っていないホームページ・ブログ管理者がいるという話はよく耳にします。
「アクセス解析ツールは専門知識がないと扱いきれないのではないか?」
「無料のアクセス解析ツールは機能が制限されているから使っても意味がないのでは?」
こういった疑問アクセス解析ツールをまだ導入していないのであれば非常にもったいないです。最近は初心者でも扱いやすく、無料版でもサイト改善に役立つ数々の情報を取得できるアクセス解析ツールがたくさんリリースされています。
そこで本記事では数ある無料アクセス解析ツールの中から、おすすめのツールを厳選してまとめました。各解析ツールについて、その特徴やツールでわかることを解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んだらわかること
・アクセス解析でわかること
・おすすめ無料アクセス解析ツール9選
・アクセス解析に使えるヒートマップ5選
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アクセス解析ツールとは?
そもそもアクセス解析ツールとは、ユーザーがサイト閲覧時(または直前)にとった行動を数値化して記録するものです。このツールで収集・蓄積したデータからはユーザーの傾向を分析できるため、アクセス解析ツールを導入すればサイトのどの部分がユーザーから好まれ、どの部分が好まれていないかを把握できるようになります。
かつてのアクセス解析ツールといえばコーディングやサーバー管理に精通しているようなプロのエンジニアしか扱えないような代物ばかりでしたが、近年はそういった専門知識がなくても使えるアクセス解析ツールが続々誕生しているので、初心者でも簡単に導入できるようになりました。
アクセス解析でわかること
アクセス解析でわかる代表的なデータには以下のようなものがあります。
- セッション(サイト全体の訪問数)
- 新規ユーザーとリピートユーザー
- ページが見られた回数
- コンバージョン数(問い合わせにつながった数)
- 流入経路(キーワード検索、SNS、他サイトなど)
- 直帰率(全ユーザーの中で1ページ目で離れるユーザーの割合)
他にも平均滞在時間やユーザーの地域、ユーザーの利用デバイスの種類、そのデバイスの画面の解像度など、アクセス解析ツールでわかることはたくさんあります。
そしてアクセス解析でわかったことはサイトの改善やSEO対策に役立ちます。ホームページの現状を客観的に把握するうえでアクセス解析ツールは重要な役割を果たすので、評価向上を目指すなら絶対欠かせません。
アクセス解析は、改善の指標を決めるものなので、必ず行うようにしましょう。
無料のアクセス解析・分析ツール9選
アクセス解析ツールには無料のものと有料のものがありますが、今回はアクセス解析ビギナーの皆様のために無料版を提供している以下の9つのサービスについて紹介したいと思います。
- Google Analytics
- Google Search Console
- FCアクセス解析
- 忍者アクセス解析
- アクセス解析研究所
- User Local(スマートフォン解析ツール)
- Facebookインサイト
- Twitter Analytics
- Youtube Analytics
最初の6つはホームページ用で、7、8個目がSNS用解析ツール、最後がYoutube用解析ツールです。ホームページと連動してTwitterやFacebookなどのSNS、youtube動画を運用している方は後半3つの解析ツールも必要になるので、ホームページ用アクセス解析ツールとあわせてご覧ください。
Google Analytics
https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/
Google AnalyticsはGoogleが提供するアクセス解析ツールです。
Google Analyticsでわかることはユーザーの属性やリアルタイム利用状況、平均セッション時間、直帰率、流入経路など、サイト内でのユーザーの行動全般を網羅。さらにデバイス別のアクセス数やコンバージョン数も簡単に把握できます。
他にもここには書ききれないほど扱えるデータがあるため、使いこなすのが大変な面もありますが、データ上で新しい傾向が出たり、重要な変化が起こった時は自動的に分析して表示してくれる機能があるので、他ツールでは見落としてしまいそうな情報もGoogle Analyticsならキャッチしやすいです。
無料版ツールの中では特に多機能のうえに、Google広告やGoogleサーベイ360など他のGoogleソリューションと連携できるので、特にGoogleでのSEO対策を追究するならGoogle Analytics以上のツールはありません。
Google Search Console
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
Google Analyticsはサイトに訪問したユーザーの属性・行動分析に特化したツールですが、Google Search Consoleはそのユーザーがサイトに訪問する前に検索したキーワードや、Google検索結果での表示回数やクリック回数等を収集するのに使える解析ツールです。
Google Search Consoleで分かることはSEO対策に役立てられるので、Google Analyticsを使うなら一緒に使用した方がいいでしょう。Google Search ConsoleはGoogle Analyticsと連携可能なので、連携すればGoogle Analyticsの画面上にGoogle Search Consoleの解析データを表示できます。
FC2アクセス解析
https://analyzer.fc2.com/
FC2アクセス解析はブログや動画配信サービスで有名なFC2が提供するアクセス解析ツールです。この解析ツールを導入する場合はサイト上に広告バナーを設置する必要がありますが、バナーは8秒間で消えるので邪魔にはなりません。
FC2アクセス解析でわかることはユーザー属性、時間別のアクセス状況、リンクのクリック状況、検索キーワードの傾向などです。
他の解析ツールに比べると解析できることは限られるので、個人ブログのアクセス解析に使用するくらいがちょうどいいです。ただFC2アクセス解析はログ保存期間が4ヶ月しかありません。長期間のアクセス解析をしたい場合は他ツールとの併用をオススメします。
忍者アクセス解析
https://www.ninja.co.jp/analyze/
忍者アクセス解析はWeb制作支援ツール「忍者ツールズ」にあるアクセス解析ツールです。完全無料で全機能を利用できますが、無料の場合はサイト上にバナーが表示されます。バナーを消したい場合は年間3,790円の費用(初回のみ+1,290円)をお支払ください。
忍者アクセス解析でわかることはユーザー属性、時系列でのアクセス推移、ページごとのアクセス数、流入元や遷移先ページ、新規ユーザーとリピーターの割合、ユーザーの閲覧環境などです。
いたってシンプルなつくりで表もグラフも見やすいので、小規模のサイトでアクセス解析を始めてみたい人に向いています。なおFC2アクセス解析と同様にログ保存期間が4ヶ月しかありません。長期間のアクセス解析をしたい場合は他ツールとの併用をオススメします。
アクセス解析研究所
https://accaii.com/
アクセス解析研究所は国内中小企業が運営するアクセス解析ツールです。とてもシンプルなツールですが、「業界最高水準のアクセス解析を”無料”でご利用いただけます」という説明にふさわしく、様々なアクセス情報をこれ1つで収集できます。
アクセス解析研究所でわかることはユーザーの位置情報や使用機種、ユーザーがクリックしたリンク、ユーザーが訪問している他サイトなど様々。他には迷惑行為をはたらく特定ユーザーの検知からアクセス禁止までもできるので、個人運営ブログやサイトの強い味方になってくれます。
User Local(スマートフォン解析ツール)
https://www.userlocal.jp/
User LocalはWebデータ分析の研究開発を行っている企業です。主力サービスの1つであるWebマーケティング支援ツール「User Insight」は首相官邸や総務省などの公的機関や三菱東京UFJ銀行、資生堂など多くの日本を代表する企業で導入されています。
User Insightのツールの中で特徴的なのがスマートフォン対応ヒートマップ解析ツールです。パソコンはもちろんiPhone、iPad、Androidなどマルチデバイスに対応し、各デバイスごとでのユーザーの行動を詳細に解析できます。解析対象デバイスの切り替えはボタン一つ、複数デバイスのヒートマップを一括表示可能です。
パソコンよりもスマホで閲覧するユーザーが多いホームページであれば、このツールのようにスマホに特化した解析ツールを使ったほうがSEO対策やホームページリニューアルに役立つ情報を多く得られます。
Facebookインサイト
https://blog.comnico.jp/we-love-social/facebook_insight
FacebookインサイトはFaceboookページ用のアクセス解析ツールです。このツールはFacebookに内蔵されている機能で、Facebookページに30件以上のいいね!がついたら使用できるようになります。
Facebookインサイトでわかることはいいね!の総件数や投稿ページのリーチ数(ユーザーがページを表示した回数)、いいね!をしたユーザーの居住地域や性別・年齢層などです。さらに自社の近隣エリアにいる人からどれくらい反応があったかも把握できます。
Facebookは実名登録を原則とし、プロフィールでも実際の居住地域・職歴・学歴までも入力する必要があるので、ホームページのアクセス解析以上により具体的なターゲット層からの反応を計測しやすいです。
Twitter Analytics
https://analytics.twitter.com/about
Twitter AnalyticsはTwitterアカウント用のアクセス解析ツールです。Twitterアカウントを作成後、氏名や住所などを登録すれば利用できます。
このツールでわかることはユーザーにツイートが見られた回数やユーザーがツイートに反応した回数(リツイート、フォロー、返信など)、フォロワーの居住国や性別、興味関心を持っているカテゴリ、フォロワーがフォローしているアカウントなど多岐にわたります。
Twitter Analyticsを使えばホームページのアクセス解析だけでは分からなかったユーザーの傾向や好みを知れる上、どんな情報を発信すれば潜在顧客を掘り出せるかまで推測できるので、ホームページのアクセス解析との相乗効果は絶大です。
Youtube Analytics
https://www.youtube.com/
Youtube AnalyticsはYoutubeチャンネル用のアクセス解析ツールです。このツールはYoutubeにデフォルトで内臓されている機能なので、使用開始するのに設定など難しい作業は必要ありません。チャンネルを作成し、動画をアップロードすれば、自動でデータを収集してくれます。
Youtube Analyticsでわかることは総再生時間や平均視聴時間や平均再生率、ユーザー層や再生場所、端末、トラフィックソース(流入経路)などです。またチャンネルの登録者数や評価、コメントもまとめて確認できます。
企業で制作した動画の評価を計測するのに役立てられるので、動画をホームページに埋め込むかYoutubeに企業の専用チャンネルを作成して運用したいと考えている場合は利用してみてください。
【番外編】アクセス解析にお勧めなヒートマップツール
ここまでに紹介したアクセス解析ツールはユーザーのアクセス状況を数値化して表示するタイプのものですが、アクセス解析に使えるツールの中には、数値ではなく色を使い分けることでユーザーのサイト上での行動を可視化するヒートマップツールというものがあります。
https://userheat.com/whatheatmap
ヒートマップからは「ユーザーがサイト上のどこに興味を持って、どこで離れていったか」といったような、定量的なアクセス解析ツールでは分からない情報を拾い上げるので、より精度の高いアクセス解析をしたいのであれば導入するべきツールです。
そこでここでは番外編として以下の5つのヒートマップツールを紹介したいと思います。
- Ptenine
- Clicktale
- ミエルカ
- User Heat
- SiTest
ぜひ先に紹介したアクセス解析ツールと併用してみてください。
Ptengine
https://www.ptengine.jp/
Ptengine(ピーティーエンジン)は世界で15万社以上が導入しているアクセス解析ツールです。簡単に登録でき、直感操作でアクセス解析ができるので、Web知識がない人でも導入しやすいです。
Ptengineで使えるヒートマップは2種類あり、サイト上でユーザーがタップした箇所や滞在時間を一目で把握できます。他にも現在のアクティブユーザー状況を把握できるリアルタイム解析機能など便利な機能がいろいろあり、便利度はGoogle Analytics以上との声も。
無料プランだと計測可能PV数/月が3,000、ヒートマップ利用可能ページが1つ等の制限はありますが、今回紹介するなかでは一番簡単に使い始められるうえに機能も充実しているツールなのでオススメです。
Clicktale
https://www.ctale.jp/
Clicktaleは顧客のオンライン上での行動を分析する分野で業界トップを走る会社です。Clicktaleが提供する4種類のヒートマップはGoogle AnalyticsやA/BテストツールのOptimizelyなど既存のシステムと連携できるので、従来のヒートマップよりも多角的な視点でWebサイトを分析できます。
Clicktaleで使える連携機能の中で一番ヒートマップと一緒に使っていただきたいのが、ユーザーがサイト上でとった行動を全て再現できる機能です。この機能ではユーザーがとった行動の録画映像を再生できます。ユーザー視点で自社サイトを眺めると、ヒートマップだけでは分からなかった問題点を見つけることもあるので、他ツールで発見できなかった問題点もこの機能を使えば見つけられるかもしれません。
ミエルカ
https://mieru-ca.com/
ミエルカは国内初のSEOプラットフォームで、SEOに役立つツールを提供するだけのサイトではありません。動画マニュアなどの学習コンテンツや運用支援コンサルティングもあわせて提供し、各社のWeb担当者が自立して成長できる環境を構築しています。ヒートマップツールはあくまでミエルカで使える機能の一部です。
ミエルカのヒートマップは無料で使用できるだけでなく、設定サポートや改善アドバイスまで無料です。しかも無料プランでドメイン/URL登録無制限キャンペーンを行っているので、お金をかけずに複数URLをヒートマップで分析できます。
また有料プランの料金体系が5段階に分かれており、月額9,800円からと比較的安価な設定なので、長い目で見て導入・運営コストを抑えたい場合はミエルカのヒートマップが一番オススメです。
User Heat
https://userheat.com/
User Heatは既に紹介済みのUser Localが提供するヒートマップです。User Insightの一部ツールにあたりますが、User Heatだけでも得られる情報が多いのであえて紹介しました。
User Heatで使えるヒートマップは5種類。マウスの動きや滞在時間から割り出した「熟読エリア」、ユーザーが一番最後にクリックした場所のみを可視化することもできる「クリックエリア」、複数人のマウス操作を一括表示できる「マウスムーブ」、ユーザーがどの場所まで読んだかを示す「終了エリア」、ページからの離脱要因を発見するのに役立つ「離脱エリア」の5つです。
月間30万PVまでこれだけのヒートマップを無料利用できるので、ヒートマップ単独のサービスとして考えればUser Heatが一番ではないでしょうか。
SiTest
https://sitest.jp/
SiTestは株式会社グラッドキューブが提供する多機能アクセス解析ツールです。
SiTestのヒートマップは6種類ありますが、そのなかでも特徴的なのが「タッチアクション」です。このツールではユーザーのスマホやタブレット上での行動(タッチ、スワイプ、フリックなど)を確認可能なので、スマホやタブレットで使用するユーザーの行動をより詳細に分析できます。
またSiTestには各種ヒートマップを期間を区切って比較する、世界初の「期間比較機能」があります。他にもセグメント別にヒートマップを表示する比較機能もあるので、SiTestを使えば他ツールとは切り口の違うサイト改善策が見つかるでしょう。
まとめ:アクセス解析ツールを導入してホームページの改善に活かそう
かつてはプロのエンジニアしか扱えなかったアクセス解析ツールですが、近年は初心者でも簡単に、しかも無料で使えるものが増えているので、ホームページやブログを管理するのであれば必ず導入しておくべきでしょう。
しかし、ただ導入するだけで満足してはいけません。アクセス解析ツールは、その結果をもとにサイト改善を実施していくことで、初めて使用する意味が出てくるものです。
まずはアクセス解析ツールで得られた結果をもとに、皆さんのホームページやブログの現状を客観的に把握するところから始めてみてください。現状を把握すれば、サイトの問題点がどこにあるのか気づけるようになりますよ!
この記事のおさらいポイント
・アクセス解析ツールでわかったことはサイト改善やSEO対策に活用できる
・解析したいページにタグを設置すればデータを収集してくれる
・Facebook、Youtube、Twitter用のアクセス解析ツールもある
・ヒートマップを使えばサイト上でのユーザーの行動がわかる
ホームページは、制作して終わりではなく、公開後の集客が必要になります。
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