オウンドメディアは集客やブランディングを目的として利用される媒体ですが、近年ではWordPressを使ってオウンドメディアを制作する企業が増えています。
WordPressとはサイトやブログを制作するためのソフトで、基本的なサイトであればテーマと呼ばれる骨組みを使うだけで素人でもサイトの制作が可能です。
このテーマは無料のものと有料のものがあり、それぞれ機能性が異なります。
今回はWordPressでのオウンドメディア制作やテーマ選びで困っている方に向けておすすめのテーマとそれを使った参考サイト、WordPressのテーマだけで独自性のあるコンテンツが作れるのかについて解説をしていくので参考にしてみてください。
この記事を読んだらわかること
・おすすめテーマ5選
・WordPressを使ったオウンドメディア制作の料金相場
・成果を求めるなら自作よりも制作会社へ外注する
・WordPressを使用しているオウンドメディア
・オウンドメディアとWordPressの相性は抜群
オウンドメディアはSEOが重要で、上位表示されなければコンテンツを配信しても意味がありません。我々は自社でもオウンドメディアを運用することでそのノウハウを蓄積し、SEOに強いオウンドメディアの戦略から運用まで提案できますので、お気軽にご相談ください!
WordPressのテーマを選ぶ4つのポイント
WordPressのテーマを選ぶ際に注目すべきポイントがあります。テーマは国内で作られたものや海外で作られたものなど非常に種類が豊富で、どのテーマにするかで成果にも大きな影響を与えるので、ここで紹介するポイントを覚えておきましょう。
・国産テーマ
・カスタマイズが簡単にできる
・CTA機能がある
・ランディングページ機能がある
以下で上記の4つのポイントを詳しく解説していきます。
国産テーマ
冒頭でも少し触れましたが、オウンドメディアのテーマは国産と外国産の2つがあります。国産テーマのメリットは日本語に対応しているので導入が簡単で、日本語のデザインも崩れないという点です。
反対に外国産のものは日本語表記がないので導入ができたとしても問題が置きた際に、海外のサイトから情報を集めなければいけなかったり、英語で制作者に問い合わせをしなければいけません。
国産テーマでよく利用されているものは、仮に問題が置きたとしてもインターネット上に誰かが解決策を残していたりするので万一の際も安心ですし、利用者の多さは使い勝手がいい証拠でもあります。
カスタマイズが簡単にできる
本来、サイトをカスタマイズするにはHTMLやCSSといった専門的な知識が不可欠です。しかし、テーマによってはそうした知識がなくてもレイアウトの変更をしたり、イメージ画像を挿入するなど簡単にカスタマイズができます。
サイトの見やすさや記事の探しやすさはオウンドメディアの結果にも直結するので、知識がない場合はできるだけ簡単にカスタマイズができるテーマを選びましょう。
CTA機能がある
CTAとはCall To Actionの略で、サイトを訪問したユーザーに商品の購入や資料請求、問い合わせと言ったアクションを取ってもらうという意味です。
CTA機能があるとオウンドメディアからサービスサイトやホームページへの誘導ができるようになるので、売上や営業にも繋げやすくなります。
CTA機能がない場合はプラグインという拡張機能を使って補うという方法もありますが、プラグインはサイトが重くなるなどのデメリットがあるので、テーマの中に含まれているものを選びましょう。
ただ、一般的なテーマであれば最初から付いている機能なので、あまり心配はいりません。
ランディングページ機能があるか
ランディングページとは商品の購入や資料請求といった特定の目的のために作られる1枚の専用ページです。
ホームページの場合は会社紹介や企業理念など様々なページがあり、必ずしも成果を上げられるわけではありませんが、ランディングページは必要な情報だけをユーザーに見せられるので成功する確率も高くなります。
一般的にはオウンドメディアのサイドメニューにバナーを設置するパターンが多く、コンテンツで集客したユーザーをランディングページへ飛ばして成果へと繋げるという流れです。
Webクリエイターを育成するスクールを運営しているLIGという会社のオウンドメディアは正に上記で説明した作りになっているので、ぜひ参考にしてみてください。
参考:LIGオウンドメディア
オウンドメディアにおすすめなWordPressテーマ5選
前述したようにテーマを選ぶ際は、使い勝手などをしっかりと判断した上で選ばなければいけません。しかし、テーマは種類が豊富なのでその中から相応しいものを選ぶのは大変です。
そこで、以下では使い勝手がよく、多くのユーザーが使用しているテーマを厳選して紹介していくので参考にしてみてください。基本的には有料のものですが、一部無料のテーマも含まれています。
SANGO
SANGOはユーザーの居心地の良さを重視していて、ストレスを感じずに長時間滞在できるような設計になっています。
スマートフォンやタブレットなどにも対応していますし、メニューの表示などはアニメーションが使われるなどこだわりを感じるテーマです。価格は10800円から11000円に改定されましたが、有料テーマの中では比較的安価な部類に入ります。
SEO対策もされているのでコンテンツのクオリティ次第では集客効果も期待ができますし、ボタンや箇条書き、見出しなどの種類も豊富なので、ユーザー層などに合わせたサイト設計が可能です。
Xeory
このテーマはマーケティングのノウハウを配信しているバズ部が提供している無料テーマになります。SEOの最適化やモバイル対応などは前述したSANGO同様に標準装備で、その他にも高いカスタマイズ性を有しているのが特徴です。
CSSやHTML、PHPなどの知識は必要ですが、これらに詳しければ自由にサイトをカスタマイズして、他社とは全く異なる見た目のサイトに仕上げることができます。
また、Web制作やコンサルティングサービスも提供しているので知識やノウハウがなければ制作から運用を外注することも可能です。
Stork
Storkは様々なテーマを開発しているオープンケージ社が提供しているテーマです。正確には「Stork」は従来版で、最新版は「Stork19」という名称になります。
最新版ではそれまでの欠点だった表示速度の遅さが改善されているのが特徴です。表示速度はユーザービリティだけでなく検索順位にも影響を与えるのでテーマを選ぶ際には気をつけなければいけません。
価格は11000円となっていて同社が提供するテーマの中では最高位に属しますが、利用者も多く人気のあるテーマなのでインターネット上にも情報が多く安心です。
他にもランディングページ作成機能やSNSボタン、モバイル対応やSEO対策など必要な機能は網羅されているのでインストール後すぐに使うことができます。
Emanon Pro
Emanonというテーマは無料版、個人用(Emanon Pro)、ビジネス用(Emanon Business)の3種類に分かれていて、Proは9800円、Businessは12800円となっています。
ProとBusinessの違いはトップページのデザインで、Businessの方が会社紹介などがあるので法人向けですが、オウンドメディアでは会社紹介をHPなど外部リンクへ飛ばすパターンも多いので気にしなければProでも対応可能です。
表示速度が早いのが特徴で、他のテーマを使っていたユーザーがEmanonに変えたところ表示速度が向上したというレビューもよく見られます。他にもCTA機能やランディングページ作成機能やメールサポートも点いているので問題が置きた際も安心です。
Hummingbird
デモページ(外部リンク:https://demo-hummingbird.open-cage.com/)
このテーマは前述のStorkを開発したオープンケージ社が提供しているテーマで、価格はStorkよりも安い7980円です。Hummingbirdはどちらかといえば初心者向けのテーマなので設定が簡単な反面、機能性では他のテーマより若干劣ります。
ただ、アニメーションに関してはStork以上に力が入っているので、ポップさを出したい場合や女性をターゲットとしたサイトにする場合にはおすすめです。
同テーマを使っているサイトと似たデザインになりやすいのが難点ですが、価格面や使いやすさから気軽に導入できるテーマと言えます。
WordPressを使ったオウンドメディア制作の料金相場比較
オウンドメディアのテーマについてある程度理解できてきたと思いますが、ここでオウンドメディアを制作する際の料金相場を紹介します。
WordPressとテーマを使って制作する場合と外注をする場合の料金がわかるので、オウンドメディア制作時の参考にしてみましょう。
相場 | 対応内容 | 発注先 | 制作期間 | こんな方におすすめ |
無料〜10万 | デザイン コーディング |
自社 CMS フリーランス |
1週間〜1ヶ月 | ・とにかく安く制作したい ・メディアは3、4本目 |
10万〜100万 | デザイン コーディング 一部戦略設計 |
フリーランス 中小Web制作会社 |
3週間〜2ヶ月 | ・少しデザインにこだわりたい ・SEOやコンテンツマーケの知識が少しある |
100万〜300万 | デザイン 戦略設計 コーディング 運用戦略設計 |
中小Web制作会社 大手Web制作会社 |
1ヶ月〜3ヶ月 | ・メディアを運用した経験がなく、何から手を付けたらいいのかわからない ・成果が出るオウンドメディアを制作したい |
300万以上 | デザイン 戦略設計 コーディング 運用戦略設計 広告運用代行 |
中小Web制作会社 大手Web制作会社 |
3ヶ月以上 | ・成果が出るオウンドメディアを制作したい ・ 現在運用中のメディアを大規模リニューアルしたい |
WordPressとテーマで制作する場合は有料テーマの料金やサーバー、ドメイン代など実費がメインなので全て自社で対応するとほとんど費用はかかりません。外注する場合もフリーランスの人に頼めば10万以下でやってもらえます。
しかし、テーマを使って制作をするとオリジナリティがなく、他社との差別化が計れません。オリジナルデザインにする場合は一般的に10万〜100万ほどは必要です。
この費用は以下の2点をどうするかで金額がかわるので、予算を組む前に検討をしておきましょう。
・どこまでフリーランスや制作会社に対応してもらうのか
・社内にリソースがあるのかどうか
基本的には自社で対応するのが一番ですが、リソースがなければ外注をするしかありません。制作会社よりもフリーランスの方が安くできるケースが多いですが、デザインやコーディングなど大掛かりな依頼になる場合は制作会社でなければ対応が難しいです。
以下では各相場の対応範囲などを紹介していきます。
相場無料~10万の場合
対応内容:デザイン、コーディング
発注先:自社、CMS、フリーランス
製作期間:1週間〜1ヶ月
こんな方におすすめ:とにかく安く制作したい、メディアの制作経験がある
これは前述したようにWordPressなど無料CMSを利用した場合の相場で、自社で設定ができればほぼ無料で使用が可能です。
但し、これだけだと個人ブログのようになってしまうので、企業のブランディングには適しません。オリジナリティのあるサイトにする場合はより上の相場を検討しましょう。
相場10~100万の場合
対応内容:デザイン、コーディング、一部戦略設計
発注先:フリーランス、中小Web制作会社
製作期間:3週間〜2ヶ月
こんな方におすすめ:少しデザインにこだわりたい、SEOやコンテンツマーケティングの知識が少しある
前述した相場に比べるとデザインや機能面のカスタマイズが可能になります。
ただ、あくまでもサイトの制作のみとなるので、SEOやコンテンツマーケティングの知見がある社員がいて、戦略やコンテンツ企画を自社で行うことが前提です。
相場100~300万の場合
対応内容:デザイン、戦略設計、コーディング、運用戦略設計
発注先:中小Web制作会社、大手Web制作会社
製作期間:1ヶ月〜3ヶ月
こんな方におすすめ:メディアを運用した経験がなく何から手を付ければいいかわからない、成果が出るオウンドメディアを制作したい
この相場であれば10万〜100万の相場よりもこだわったデザインや機能の追加ができます。
特にWebに関して知識のある社員がおらず、メディアの制作経験などもない場合は、制作会社からコンサルという形でアドバイスや提案が受けられるこの相場がおすすめです。
相場300万以上の場合
対応内容:デザイン、戦略設計、コーディング、運用戦略設計、広告運用代行
発注先:中小Web制作会社、大手Web制作会社
製作期間:3ヶ月以上
こんな方におすすめ:成果が出るオウンドメディアを制作したい、現在運用中のオウンドメディアを大規模リニューアルしたい
この規模の相場になるとオウンドメディアのブランディングから記事の制作面や運用面におけるサポートを受けることができます。
また、現在運用しているオウンドメディアがあれば目的に合わせて作り直すなどもできるので予算に余裕があればこのくらいの価格帯を検討してみましょう。
参考:【相場早見表あり】オウンドメディア制作の料金と価格相場を解説
WordPressは自作できるが、成果を求めるなら制作会社に依頼する
ここまで解説してきたようにWordPressはテーマを使うことで費用をかけずに簡単に自作ができます。しかし、いくら機能性などに優れていたとしてもそれだけで成果が上げるわけではありません。
成功にはコンテンツの強化やそのためのキーワード選定も重要ですし、ユーザーが様々なコンテンツを読んでくれるようにサイト設計やカテゴリー設計、導線設計も必要です。
これらができていなければSEOに弱いサイトとなってしまい、オウンドメディア最大の集客源である検索からの集客ができません。
なので、最初はプロに任せつつ少しずつノウハウを習得し、最終的には自分たちで制作できるようになるのがベストです。オウンドメディアは低予算で運用する方法もありますが、最速で成果を求めるのであれば最初に投資をしましょう。
数百記事の記事を管理・運用する前提で、自社の商材に合わせたカスタマイズを制作会社に相談しながらサイト制作をしていくようにしましょう。
WordPressを使用しているオウンドメディア5選
大手企業のように資本力のある会社はオウンドメディアを外注で制作するケースも多いですが、中にはWordPressとテーマを使って構築しているサイトもあります。
ここでは以下の5つのサイトを紹介するので、WordPressでメディアを制作する際の参考にしましょう。
ニキペディア
このサイトはニキビに関する情報を配信しているオウンドメディアで、使用されているテーマは前述した「Xeory」です。
画面上部のメニューにはニキビの種類やケアなどカテゴリー設計がされているので、ユーザーは知りたい情報にすぐたどり着くことができます。
他にもサイドメニューにはランディングページに飛ぶバナーが設置が設置してあり、コンバージョンに繋げる導線設計もしっかりされているのが特徴です。
コンテンツ数は250本以上あり、特にオウンドメディア立ち上げ直後の4、5ヶ月の間に集中して投稿されています。全体の予算を抑えるにはこのようにスタート時に集中投資する方法がおすすめです。
WIRED.jp
テクノロジーや文化など幅広いテーマの情報を提供するWIREDもWordPressを使って制作されています。
テーマは同社オリジナルの「wired3.0」を使用していて、画面上部にはカテゴリーごとのリンク、その下にはスライダーを使った記事の表示をするなど、おしゃれさと読みやすさが計算されたデザインが特徴です。
また、各ページの下部に設置されている通常よりも大きなサイズのSNSボタンも面白く、サイトを訪問したユーザーをファンにしようという意気込みを感じます。
TechCrunch Japan
このサイトは他のオウンドメディアとは異なり「WordPress.com」というサービスが使われています。今回紹介してきたWordPressは「WordPress.org」というインストール型のソフトウェアです。
それに対してWordPress.comは「アメブロ」や「はてなブログ」と同じレンタルブログになります。つまり、テーマを使ったカスタマイズができないのでオリジナリティは出し難いです。
有料プランなどにすると多少カスタマイズもできますが、毎月費用が発生してしまうというネックがあります。
ただ、techcrunchは2006年から現在まで運営されているので、コンテンツの内容がよければ集客やブランド認知など成果にも繋がるので検討してみましょう。
マイナビウーマン
働く女性をターゲットに美容や健康、仕事、お金に関する情報を発信しているマイナビウーマンもWordPressで制作されているオウンドメディアです。
テーマはWIREDと同様にオリジナルテーマを使ってターゲットである女性に好まれそうな柔らかい雰囲気と色合いを持つデザインになっています。
また、コンテンツの内容も女性目線で作られているので共感を得やすく、さらに広告や商品紹介による収益化の導線設計もしっかりされているので、アクセスが増えると大きな収益獲得も可能です。
CAMPFIRE mag
このサイトは国際最大のクラウドファンディングを運営するキャンプファイヤー社のオウンドメディアで、テーマには高いデザイン性を誇る「Fancie NOTE」が使われています。
このテーマは各コンテンツのサムネイル画像にマウスカーソルをあわせると暗転してカテゴリ名が表示されるなどアニメーションにも強いです。
新しい取り組みを行う同社のスタイルとテーマがマッチしていますし、コンテンツの内容もお知らせやイベント情報、プロジェクト情報など求職者や社会人が興味を引かれるものがたくさんあります。
主にブランディングや認知度の向上などの目的で高い効果を発揮するサイトデザインとなっているので参考にしてみましょう。
まとめ:WordPressとオウンドメディアの相性は抜群
今回はWordPressを使ったオウンドメディアの制作方法を紹介してきましたが、多くの企業の導入事例からもわかるようにブログ機能を有したWordPressはオウンドメディアと非常に相性が良いです。
また、オウンドメディア制作費用の相場でも解説をしましたが、自社にメディアの制作経験があったりCSSやHTMLなどの専門知識を持った社員がいればWordPressとテーマで予算をかけずにオウンドメディアの制作ができます。
ただ、経験やノウハウがない場合は専門家に依頼して成果の上がるサイトを作ってもらうのがベストです。ぜひ今回紹介した内容を参考に予算とリソースに合ったオウンドメディアを作りましょう。
この記事のおさらいポイント
・テーマは国産のもので多くのユーザーに利用されているものを選ぶ
・カスタマイズが簡単でCTA機能やランディングページ機能があるテーマを選ぶ
・オウンドメディア制作に必要な相場の平均は10万〜100万円
・自社に経験やリソースがあれば安価な予算でオウンドメディアの制作ができる
・成果を上げるためには専門家に依頼をして制作をしてもらうのがベスト
・最初は外注をしながらオウンドメディア運用の知識を深めるための投資をする
オウンドメディアはSEOが重要で、上位表示されなければコンテンツを配信しても意味がありません。我々は自社でもオウンドメディアを運用することでそのノウハウを蓄積し、SEOに強いオウンドメディアの戦略から運用まで提案できますので、お気軽にご相談ください!