ECサイト運営で必ず導入したいポイントシステム|メリットや注意点を解説

ECサイトの機能面でもはや定番となっているものの一つがポイントシステムです。ポイントシステムはECサイトに限らず、物販・飲食店・美容院・スポーツクラブなど、幅広い業種業態で導入され、再来店率の向上に繋がっています。

この記事では、ポイントシステムの種類・導入するメリット、さらに導入する際の注意点などについてわかりやすく解説していきます。売上やリピート率アップ対策にポイントシステムを導入してみたいECサイト運営者の方はもちろん、今後ECを開設する予定のある方もぜひお役立てくださいね。

この記事を読んだらわかること

・ポイントシステムの種類
・ポイントシステム導入のメリット
・ポイントシステム導入で注意するポイント
・ポイントシステム導入の流れ
目 次表示
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ポイントシステムの種類

ポイントシステムには大きく分けて2つの種類があることをご存知でしょうか?ここではその2種類のポイントシステムの特徴およびメリット・デメリットをご紹介します。自社サイトに導入する際にはどちらのタイプが良いか検討しながらご覧ください。

クローズ型

クローズ型とは、ある特定のECサイト内のみで使用できるポイントシステムのことをいいます。クローズ型ポイントシステムは自社サイトに限定的なので、貯めたポイントを自サイトでのみ利用してもらえることや、自サイトの顧客情報を管理しやすいことがメリットです。デメリットは認知度が低いサイトや会員が少ないサイトでは、自店の努力だけで会員数を増やしていかなくてはならないのがデメリットと言えます。

オープン型

オープン型とは、自社サイト以外にもさまざまなお店や大型チェーン店等幅広いEC・実店舗で利用できるポイントシステムのことです。自社サイトの業種とは関わりなく、コンビニや飲食店など、ECの枠を超えて一般的に日常利用されるお店などで使っていただけます。使い勝手が良くどんどんポイントが貯まって実用性が高いため、現在ではこちらのオープン型がポイントシステムが主流となっています。

利用者数が多く商機が拡大するのが最大のメリットですが、他店と共用しているため、自社EC以外で使われてしまう場合もあります。ただ、逆に他サイトで集めたポイントを自社サイトで使用してもらえるケースもあるので、一概にデメリットとも言い切れません。

ポイントシステム導入のメリット

ポイントシステムを自社サイトに導入すると、どんな良い効果が見られるのでしょうか?ここでは、ポイントシステムがECサイトにもたらす5つのメリットを詳しく解説していきます。

商品の付加価値
リピート率の増加
顧客情報の獲得
競合他社との差別化
メルマガのネタになる

リピート率が伸び悩んでいるというECサイト運営者の方はぜひ参考にしてください。

商品への付加価値

ポイントシステムを導入することで、ポイント付与や値引きという魅力が顧客に付加価値として認識されます。他店でも扱う商品や類似商品などを販売するECサイトでは、自店で買ってもらう理由が必要です。ポイント制を導入することで、「どこで買っても同じ」から「ポイントが使えるからこのECで買う」という理由を付けられます。ただし、これは自社製品にすでに強力なブランド力やオリジナリティが出来上がっている場合には意味がなくなります。付加価値が要らないほどブランドが確立されたお店や商品では感じにくいメリットです。

リピート率の増加

ユーザーにとっては、ポイントを使えることが商品購入のきっかけになります。「このジャンルの商品を買う時にはこのECサイト」というように、ポイントが使えるショップを優先的に利用したくなるのがユーザー心理です。オープン型は貯めたり利用できたりする範囲が広いので、よりリピート率が上昇する傾向にあります。リピーターが増えれば、当然売り上げ増にもつながります。

顧客情報の獲得

ポイントを使用したユーザーの顧客情報を獲得できる点は、ECサイト運営者にとって大きなメリットです。蓄積した情報をもとにしてユーザーの属性に合わせたキャンペーンを考案するなど、さまざまな施策を打つための手がかりとなります。こうした施策が新たな売上につながると、サイト運営に好循環が生まれます。

競合他社との差別化

ポイントの収集を重視しないユーザーも中にはいますが、ポイントを貯めてお得に買物したいと考えるユーザーは少なくありません。一度ポイントを使って買物をすると、ポイント値引きなどがない買物をした時に損をしたような気がしてくるのがユーザー心理です。そうなると、ポイントシステムを導入していない競合企業(EC)に差をつけることができます。これはオープン型でもクローズ型でも同様で、同じカテゴリーの商品を購入するのであれば、ポイントを貯められたり使えたりするECが選ばれる傾向にあります。

メルマガのネタになる

顧客に発信するメルマガでポイント還元セールなどを通知することができるようになります。単なる商品宣伝とは異なり、ポイントを集めている顧客からのリアクションが増える効果が期待できます。
メルマガは通知内容がユーザーに悪い印象を与えればブロックされるリスクは否定できませんが、ユーザーの得になるポイントセールなどの告知はメルマガと好相性です。

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ポイントシステムは、ユーザーにとって分かりやすいものにしましょう。
購入額に応じてポイント還元の割合が変動したり、1ポイント=0.1円にしたりなど、ユーザーにとってわかりにくいものは、毛嫌いされる可能性あります。
使いやすくシンプルで、経営を圧迫しない程度にポイントシステムを設定するようにしてください。
池田直樹
ZERO式ECサイト制作はこちら

ポイントシステム導入で注意するポイント

リピート率や売上を上げる効果が期待できるポイントシステムは、ぜひともECサイトに導入したい機能ではありますが、導入する際には気をつけなければならない点もあります。ここではポイントシステム導入時に注意するポイントをご紹介します。ポイントは以下の4つです。

・ポイントは有効期限を設定
・ポイントを付与するタイミング
・会員特典などとの連携
・自社にあったシステム会社、サービスを選ぶ

それでは、それぞれのポイントについて見ていきましょう。

ポイントは有効期限を設定

ポイントには必ず有効期限を設定することが重要です。始めのうちはポイント利用に対して関心が薄かったユーザーであっても、ポイント失効の期限が近づいてくると「使わなくてはもったいない」「をしてしまう」という衝動に駆られるようになっていきます。こうしたユーザー心理を踏まえ、ポイント失効が近づいていることを通知するのも利用の背中を押すのに効果的です。

ポイントを付与するタイミング

ポイントを付与するのは商品購入時だけで良いとお考えではないでしょうか?ポイントシステムを利用するなら、商品購入に対してポイントを付与するのは当然です。しかし、それ以外にもポイントを付与するタイミングは存在します。例えばサイトにログインしただけで付与するポイント、プレゼントキャンペーンや会員でいてくださることへの感謝といった意味合いの定期的なポイント付与などは、商品購入にブランクがある顧客の消費意欲を刺激するためにも必要です。

会員特典などとの連携

会員制度とポイントシステムの併用によって、ポイントの付加価値を高めるとともに、サイト自体にワンランク上の魅力を付け加えることができます。例えば会員登録したユーザーには付与するポイントを増やして一般客と差別化したり、他にもポイント使用時の割引率を増やしたりすれば、会員登録を自然に促すことが可能です。会員になって商品購入すると登録前よりもお得に買物ができるため、リピート率と売上も向上するでしょう。

自社にあったシステム会社、サービスを選ぶ

ポイントシステムを導入するためには、システム会社に開発を依頼するか、すでに完成したシステムサービスを導入する必要があります。通常ポイントシステムにはポイント管理・販促・分析・外部システムとの連携などの機能が標準装備されており、どのシステムでも基本性能に大差はないのが実情です。ただ、性能自体は似通っていても、どんな業界向けに開発されたツールかは想定されているケースが多いので、自社の商材と親和性のあるシステムを選ぶことが大事です。

ポイントシステム導入の流れ

ECサイトにポイントシステムを導入するにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか?ここでは、一般的なポイントシステムの導入の方法を、流れに沿ってわかりやすくご説明していきます。

要件定義

要件定義とは、ある目的を適えるためにクリアすべき課題やクリアするために必要な事柄について内容を決めていくことをいいます。ポイントシステムを導入する際には、まず以下のような要件を確定させておくことが大事です。

・自サイトにおけるサービスの全体方針をどうするか
・サービスの基本的なルールをどうするか
・会員制の制度設計
・ポイント付与の方法やパターン設計
・お客様のポイント利用方法やパターン設計

ECと実店舗で連動するのか、オープン型なのかクローズ型なのかなど基本的な部分の決定から、運用開始後の施策まで見通しておきましょう。どのような目的でポイントシステムを導入し、売上・リピート率増加につなげるための施策やマーケティング等も視野に入れた要件定義を行うようにしましょう。

システム選定・契約

ポイントシステムのサービスを提供している業者は豊富にあります。基本的な機能は似たような感じでも、会員のランク付け機能が欲しい、マーケティングに強いシステムがいいなど、自社の希望条件を満たしているかどうか調べる必要があります。また、自社業界での導入実績が豊富であるかどうかも見極めのポイントとなります。全くジャンルの違う業界で効果を上げているシステムであっても、自社のスタイルとかけ離れていれば成果につながりにくくなるリスクがあります。

運用設計

導入するサービス・業者が決定したら、どのようにシステムを運用していくのかを討議し決定していきます。業者側からの提案を参考にしながら、必要な機能などを絞り込む作業をしていく必要があります。

データ移行及びシステム間連系の構築

既にECサイトを運営している場合は、顧客情報などのデータを新規導入するポイントシステムに移行しなければなりません。ECの規模によっては別途費用がかかる場合もあるので確認しておきましょう。POSシステムや受注管理・顧客管理等、他の外部システムとの連携が必要な場合にも別途工賃が発生するのが一般的です。

オペレーション指導

ポイントシステムの扱い方を、EC・実店舗スタッフやカスタマーサポートなどと共有しておく必要があります。ポイントシステムの操作方法やポイント制の概要はもちろん、システムを通じてポイント制を使う目的や戦略についても理解しておくと運用はより実のあるものとなります。

運用開始

いよいよポイントシステムの運用開始です。運用開始後もユーザーの動向をチェックし、ポイント付与のタイミングやポイント数、施策などについては定期的に改善を繰り返しましょう。効果が見られない点を修正し常にその時のベストを模索することが、売上増を果たすためには重要です。

まとめ:ECサイトのポイントシステムは必ず装備しておこう

ポイントシステムは、顧客を離さなずリピート率を上げるための方策として有効的です。ただし、高級ブランドや高額商品を扱うリッチさを前面に出したECなどでは、ポイント導入がイメージ低下につながることもあるので導入は慎重に行うようにしましょう。それ以外のECサイトであれば基本的にはポイントシステムを装備しておいて損はありません。なお、要件定義やポイントシステムサービスの選定・システム運用などでお悩みになった時は、Webサービスの専門家にご相談になるのも一案です。

この記事のおさらいポイント

・ポイントシステムは自社サイト限定で使えるタイプと幅広い他店と共用できるタイプの2種類
・ポイントシステムの導入は売上やリピート率増に効果的
・ポイントシステムは高級ブランド系ECとは相性があまり良くない
・導入するポイントシステムサービスは自社商材に合うものを選ぶ
・ポイントシステム導入後運用での改善が重要
WEBコンサルタントのご紹介
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