【現役ディレクター監修】オウンドメディアの見積もりから発注に関する基礎知識

オウンドメディアを外部で制作する場合、まずは見積もりを取り、そこから発注という流れになりますが、成果をしっかりと上げるためには発注までに事前準備をしておくこと、そして発注先の選び方が重要です。

準備を怠ると制作会社に目的やゴールがしっかりと伝わらなくなりますし、不適切な会社に依頼をすると意図したものと違うサイトになり成果がでずに終わってしまいます。

そうした事態に陥らないように、今回は見積もりのとり方から発注までの流れをおさらいし、各工程の中で重要なポイントを紹介していくので、これから見積もりを依頼しようとしている方はぜひ参考にしてみて下さい。

この記事を読んだらわかること

・オウンドメディアの見積もりから発注までの流れ
・発注先を選ぶ際の注意点
・制作会社の見積もりの決め方
・見積もりを安くするための方法
・発注後に気をつけるポイント
・事前に準備の重要性
 
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オウンドメディアの見積もりから発注までの流れ

まずは制作会社に見積もりを取るところから発注するまでの流れを解説していきます。工程は以下の3つで、一見すると単純に見えますが、実は一番重要とも言える場所です。

・【見積もり編】見積もり依頼の前の準備
・【打ち合わせ・検討編】見積もり後の打ち合わせと検討
・【発注編】社内で検討後、発注作業を行う

オウンドメディア制作は発注までの準備段階が非常に重要で、曖昧なまま発注すると成果がでず失敗してしまったり、見積もり金額が高くなってしまいます。ここではそれぞれの注意点を紹介してくので参考にして下さい。

その1.見積もり依頼の前の準備

まずは見積もりを依頼する前に準備をしておくべき事柄があります。それは以下の6つです。

・目的(なんのためにオウンドメディアを作るのか)
・デザインイメージ(どんなオウンドメディアを作りたいのか、参考サイト)
・予算
・運用方法
・作業内容(デザインのみ、記事制作を含む、運用までのコンサル)
・納期

企業に見積もりを依頼する際に目的やゴールが明確でなければ、依頼された側もどのような対応が必要かが想定できず大雑把な見積もりしか出せません。逆に内容が明確であれば正確な見積もりも出しやすくなります。

初めてのオウンドメディア制作の場合はわからない部分もあると思いますが、最低限の情報として目的、デザインイメージ、予算だけは決めておきましょう。

その2.見積もり後の打ち合わせと検討

見積もりを依頼すると発注内容に応じた大まかな見積もりが提示され、同時に詳細な内容をヒアリングするための打ち合わせが開かれます。そこで具体的な内容を伝え、要望に合わせた提案や正式な見積もりをもらうというのが一般的な流れです。

打ち合わせでは前述したオウンドメディアの目的やイメージなどを伝えますが、ここで伝える情報には過不足がないよう注意をしましょう。

制作会社も発注後の修正などはできるだけ避けたいので、修正が発生しないようできるだけ詳細なところまで話をすることが大切です。

その3.社内で検討後、発注作業を行う

正式な見積もりをもらったら金額、提案の内容、担当者との相性などを元に社内で協議し、どの企業に依頼するかを決定します。

担当者との相性は検討材料から外してしまいがちですが、今後も窓口になることを考えると意思疎通ができる相手か、親身になってくれる人かという点も非常に大切です。

他にも発注先を選ぶ上で大切なポイントがあるので以下で解説していきます。

オウンドメディアの発注先を選ぶ注意点

発注先を選ぶ際に金額の安さなどで決めてしまうことが多いですが、オウンドメディアはそれではうまくいきません。成果を上げるためには制作会社の能力と実績が非常に重要だからです。

そのため、発注先を選ぶ際には以下のポイントに目を向けましょう。

・Webマーケティングのノウハウがある
・制作実績

オウンドメディアは主に検索流入などから集客する媒体ですが、Webマーケティングに関するノウハウがない制作会社に依頼すると見た目は完璧でも人が集まらないサイトになってしまいます。

制作実績も重要で、過去に実績がない会社は論外ですし、過去に同じ目的、同じ業界のオウンドメディアを制作したことがない会社も避ける方が無難です。

サイト制作もマーケティングも過去に成功実績がない会社は期待していた成果が得られない可能性が高いので、多少金額が高かったとしてもしっかりと実績のある会社を選びましょう。

制作会社は3つの要素から見積もりを決めている

制作会社に見積もりを出してもらってもその金額が妥当なのかは判断することができません。しかし、見積もりがどのようにして算出されているかがわかると判断は可能になります。

ここでは制作会社が見積もりを出す際にチェックしている3つのポイントを紹介していくので、提示された金額が妥当かを判断する際に役立てて下さい。

・サイト制作にかかる工数
・依頼内容の範囲
・納期

サイト制作にかかる工数

まず見積もりを上でチェックしているのは依頼された内容を達成するまでに必要な時間です。また、依頼内容も重要で、無料CMSなどを使い工数が削減できると金額は安くなります。

以下は各対応内容の費用の相場です。

業務内容(1〜10ページ相当) 相場
デザイン 10万〜
構築 10万〜
記事制作代行 10万〜
コンサルティング費用 20万〜

基本的には上記の対応内容とサイトのページ数から見積もりの金額が算出されています。ただ、上記はあくまで制作会社に依頼をした最低相場なので、参考程度に考えるようにしましょう。

また、外注する内容がそれほど多くなく、それでいて金額を抑えたいという場合はフリーランスの人に頼むと上記の相場よりも安くできる可能性もあります。

依頼内容の範囲

前述の表にもあるように依頼する内容に応じて見積もりの金額は変わります。デザインやサイト構築だけであればそれほど高くなかったとしても、記事の制作代行やコンサルなどサイト完成後の対応も必要な場合は金額が高くなることが多いです。

もちろん、社内に専門の知識を持った人がいない場合は全てまとめて依頼をする方が成果が上がりやすいですが、自社で対応できないことだけを外注することで費用は抑えることができます。

納期

工数や対応内容以外にも納期によって見積り金額は変動します。一般的にオウンドメディアを一から制作する場合、3ヶ月程度の納期が一般的です。しかし、それよりも短い時間で納品をしてほしいとなると金額は高くなります。

特に急ぐ理由がなければ納期は通常の3ヶ月程度を見ておくと余計な費用を防ぐことができるのでおすすめです。

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今では簡単に外部のライターに記事制作を依頼することができ、単価も1文字あたり0.1円と安く済ませることもできますが、ユーザーのニーズに答え、質のいい記事を担保しようとすれば、1文字10円と100倍の費用がかかることもあります。
キーワード選定や企画など、自社のリソースで対応できる業務を考慮して、発注範囲を決めるようにしてください。
池田直樹
ZERO式オウンドメディア構築・支援はこちら

見積もりを安くするための方法

前述したように見積もりの算出方法がわかると自ずと見積もりを安くするための方法も見えてきます。ここではその方法を紹介していくので、見積もりを依頼する際の参考にしてみて下さい。

具体的な方法は以下の3種類です。

・全てを外注しない
・デザインや使用を明確に伝える
・目的や運用方法を明確に伝える

全て外注しない

オウンドメディアは基本的にWordPressなどのCMSを使って構築するので、トップページや固定ページ(問い合わせページや商品ページなど)以外は誰でも投稿することが可能です。

つまり、サイドメニューなど自社で運用できるものやサイトマップなど自社で制作できるものは外注せず、トップページやヘッダー、フッターのデザインなど一部だけを依頼することで費用を抑えることができます。

他にも記事制作を依頼すると費用が高くなりがちなので、記事制作は自社で行う、記事のチェックも自社で行うなどポイントを押さえると見積もりが安くなるのでおすすめです。

デザイン・仕様を明確に伝える

制作会社はデザインや仕様が曖昧な状態だと制作途中で修正が入ることを懸念し、デザイン単価を少し高めに見積もる可能性があります。なので、どんなサイトを作りたいのかを明確に伝えることが重要です。

例えば北欧、暮らしの道具店はECサイトの要素も付随したオウンドメディアなので、商品ページや決済ページも作らなければいけません。

TECH ACADEMY マガジンの場合はコンテンツを配信して自社サービスの申込みにつなげることが目的なので、申込みページへのリンクなどが必要です。

このように目的によって必要な項目やデザインが異なるので、最初の時点で明確に決めておくようにしましょう。言葉で説明が難しい場合はイメージに近いサイトを見せることで具体的な方向性を伝えることができます。

目的・運用方法を明確に伝える

目的がサイト構築において大切であることはここまでも述べてきましたが、他にも運用方法を明確にすることで見積もりを安くすることができます。

運用方法とはオウンドメディア完成後に記事制作を依頼するか、サイトの効果測定やコンサルは必要かということです。

運用も合わせて依頼する場合は制作会社もそれに合わせてサイトを構築しますし、それに合わせてCMSなどを使用するかなども変わるので、内容によっては総合的な依頼をすることで費用が安くなることもあります。

オウンドメディア制作の発注後に気をつけるポイント

ここまでオウンドメディアの制作を発注する前の注意事項を紹介してきましたが、発注後も気を抜いてはいけません。なぜなら制作会社との連携がうまくいかないとイメージと違うものができてしまうからです。

納品されたサイトが求めているものと違ったという事態を避けるためにも、発注後も引き続き進捗確認や連絡は密に取ることを心がけましょう。ここでは発注後に気をつけるべきポイントを以下の3点に絞って解説していきます。

・制作会社任せにしない
・進捗内容の確認をコンスタントに行う
・制作会社との信頼関係を構築する

制作会社任せにしない

発注後は制作会社に任せっきりにしてしまうことがありますが、これでは良いオウンドメディアは作れません。制作会社が送ってくるデザインに対してフィードバックをして、修正が必要な部分があれば変更依頼をすることが大切です。

また、記事制作を自社で行う場合はサイトが完成するまでに記事の執筆準備を始めたり、コンテンツの方向性を決めるなどできることはあるので、完成後すぐに運用できるよう準備を始めましょう。

進捗内容の確認をコンスタントに行う

制作会社もプロとは言え、他の仕事の都合などでスケジュールがずれ込む可能性が考えられます。なので、定期的な進捗確認やその都度打ち合わせをして情報共有をすることが大切です。

また、戦略内容を共有することでそれに合わせたデザインに近づけてもらうことができますし、完成後のコンサルや運用代行の依頼もしていれば、今後の流れを相談しておくことでスムーズに進めることができます。

制作会社との信頼関係を構築する

どんなことにおいても信頼関係は欠かすことができませんが、制作会社とはサイト構築だけの依頼でも見積もりから考えると3ヶ月以上の付き合いになり、運用も依頼するとさらに長期的な付き合いになります。

最後は人と人の付き合いなので、このクライアントのためならと思ってもらえれば良いオウンドメディアになりますし、逆に嫌われると雑な仕事をされたり、連絡がおろそかになってイメージと違うものになりかねません。

なので、見積もりや最初の打ち合わせの段階で担当者との相性を確認し、時間をかけて信頼関係を構築することを心がけましょう。

まとめ:見積もりを安くするためには準備が重要

今回はオウンドメディア制作の見積もり依頼から発注までの流れについて解説をしてきましたが、見積もりを安くするためには目的やデザインイメージなどを具体的に決めること、そして全てを外注しないことが重要です。

ただ、制作会社への依頼内容や工数を減らす目的で、Web知識も無いのに企画構成などの重要な工程を自社で行ってしまうと成果の上がらないサイトになってしまいます。

なので、社内のリソースをしっかりと把握し、どの部分を外注するのが一番効率的かを考えることが重要です。安さを求めることも重要ですが、まずは成果を重視して予算を検討しましょう。

この記事のおさらいポイント

・オウンドメディアの制作を外注する際の流れは見積もり、打ち合わせ、発注となる
・見積もりや打ち合わせの段階で目的やデザインイメージを具体化しておくと見積もりを安くできる
・制作会社は工数、依頼内容、納期から見積り金額を算出している
・全てを外注せず必要な部分だけを依頼することで費用を抑えることができる
・発注後も連絡や打ち合わせを欠かさず制作会社との信頼関係を構築することが重要
・見積もり前段階からしっかり準備をしておくと金額を安くすることができる
WEBコンサルタントのご紹介
弊社は、上場企業も含め50社以上のオウンドメディア制作に携わってきました。
オウンドメディアはSEOが重要で、上位表示されなければコンテンツを配信しても意味がありません。我々は自社でもオウンドメディアを運用することでそのノウハウを蓄積し、SEOに強いオウンドメディアの戦略から運用まで提案できますので、お気軽にご相談ください!

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