オウンドメディアの正しいKPI設定知ってますか?成功事例を交えて解説

昨今、オウンドメディアを導入する企業は増えていますが、目的を達成する上で重要なKPIを正しく設定できていないサイトも少なくありません。

KPIとは重要業績評価指標と訳され、目標値に対する達成度がどの程度かを定点観測するための指標ですが、果たして自社のオウンドメディアは適切なKPI設定ができていると自信を持って言えるでしょうか?

今回はKPIの重要性や設定する上で重要なポイント、実際のKPIの例などを紹介していくので、KPI設定について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

この記事を読んだらわかること

・なぜKPIを設定するのか
・KPIの設定例【CV、PV、新規顧客獲得数/リピーター数、採用した社員数】
・KPI設定のポイント【SMART】
・KPI達成に必要なこと【担当者のノウハウ、外注、人の採用】
・KPIの設定を間違えるとオウンドメディアにかけた費用が無駄になる
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なぜオウンドメディアのKPIを設定するのか?

オウンドメディアはコンテンツの蓄積によって検索からの流入が増やすことが目的の媒体です。短期的に結果が出るものではないので、長期運用を前提とした目標設定とその経過を確認するためのKPIが非常に重要になります。

KPIがあるとゴールに向かって進めているかが分かるだけでなく、成果が上がっていない時にも改善策の立案軌道修正を計れるのがメリットです。

他にも達成状況が分かると組織全体のモチベーションが向上しますし、担当する社員たちもTo Doが明確になるので効率的な作業ができるので、KPIの設定は非常に大切になります。

オウンドメディアのKPI設定例

前項ではKPIを設定すると途中経過の確認と軌道修正、それに向けた作業の明確化ができると解説しましたが、実際に成功にしているオウンドメディアで設定されているKPIの内容を見ていきましょう。

ここでは以下の4つについて詳しく解説していきます。

・CV(コンバージョン)
・PV(ページビュー)
・新規顧客獲得数/リピーター数
・採用した社員数

CV(コンバージョン)

コンバージョンは一般的には変化や転換を意味しますが、ビジネスでは結果成果という意味です。ビジネスにおける成果と言えば売上をイメージしますが、他にも目的によって様々な成果があります。

例えば人事採用を目的として運営するオウンドメディアであれば求職者の応募がコンバージョンです。他にも商品やサービスの紹介であれば資料請求や問い合わせなども成果に該当します。

このように売上に直接結びつかなかったとしても、ユーザーが起こしたオウンドメディアの目的に関連する行動がコンバージョンです。ここでは資料請求と問い合わせを目的としている参考サイトを紹介していきます。

資料請求

https://www.keyence.co.jp/ss/products/autoid/codereader/

「バーコード講座」は計測機器や光学顕微鏡、コードリーダーなどの製造販売を行うキーエンス社が運営するメディアで、その名の通りバーコードのしくみや種類、読み取り機器などを紹介しているサイトです。

目的は画面上部にあるお問い合わせ資料請求に繋げることで、特に資料は商品のカタログだけでなく役立つ情報をまとめたPDFを提供しています。

ただ、直接ダウンロードはできず、先に会員登録をして社名や連絡先などの情報を入力しなければいけません。サイトでは興味のあるユーザーの情報収集を行い、それらを生かして営業で売上を上げています。

お問い合わせ

https://best-legal.jp

ベリーベスト法律事務所が運営する「リーガルモール」というオウンドメディアは労働問題や離婚問題、遺産相続など法律に関連する情報を配信しています。

このサイトは日常生活で発生しそうな法律関連の問題の答えやケーススタディを紹介し、後々顧客になりそうな人やすぐにでも問題を解決したい人を集客して無料相談ページからお問い合わせをしてもらうことが目的です。

前述したバーコード講座と同じく、こちらも問い合わせをしてきた人たちから直接話しを聞いた上で本格的な依頼へと繋げています。

PV(ページビュー)

ページビューとは特定のWEBページが何回開かれたのかを表す数値で、PV数が多ければ多いほどサイトや特定のページがよく見られているという意味になります。

ただ、中には同じユーザーが何度も訪問しているケースもあるので、必ずしも売上やコンバージョンに繋がるわけではありません。どちらかといえばブランディングを意識しているオウンドメディアに適したKPIです。

https://next.rikunabi.com/journal/

参考例として求人サイトを運営するリクナビのオウンドメディア「リクナビNEXTジャーナル」にはCVに繋げるための導線がありません。コンテンツは仕事術や働き方など社会人や転職、就職を考えている人たちが興味を持ちそうな内容が中心です。

ただ役に立つ記事を配信することで、企業価値認知度を高め、他社との差別化を図っています。

新規顧客獲得数/リピーター数

ビジネスを存続させる上で新規顧客の獲得リピーターの増加は非常に大切です。オウンドメディアを通じてビジネスの拡大や安定化を計るのであれば新規やリピーターがどれだけ増えたかをKPIに設定します。

これを実践しているのがクラウド会計ソフトなどを提供しているfreee社のオウンドメディア「経営ハッカー」です。

https://keiei.freee.co.jp

このサイトでは会社設立や経理など直接自社サービスと関係するコンテンツ以外にも上場準備や働き方改革といった関連する情報も配信しています。

これらは経営者や独立を考えている人たちが知りたがる話題なので、まだ自社サービスを知らない層今後顧客になりそうな層へのアプローチが可能です。

新規客層の開拓もリピーターの育成をする場合も、売上に直接繋げるようなコンテンツではなく、ユーザーが楽しめるようなコンテンツ作りが重要になります。

採用した社員数

最近では企業の人材採用も難易度が高まっているため、オウンドメディアを利用した採用戦略も増えています。オウンドメディアの利点はコンテンツを通して求職者の募集と選定が出来る点です。

その際、応募者は多かったとしても実際に採用に至らなければ成果が上がっていないことになるので、採用に至った社員数というKPIを設定して経過を観測する必要があります。

このような採用戦略をうまく取り入れているのがフリマアプリのメルカリ社が運営するオウンドメディア「メルカン」です。

https://mercan.mercari.com

このサイトではメルカリ社の社内の様子や働き方、どんな社員がどんな仕事をしているのかなどを紹介していて、興味を持った求職者や将来的に転職を考えているユーザーを惹きつけています。

採用を目的とする場合は単純にPV数を伸ばすのではなく、企業が求めている人物に響くようなコンテンツと入社後にすぐ離職しないよう社内の情報を正確に伝えるコンテンツの制作が重要です。

オウンドメディアにおけるKPI設定の5つのポイント

前項ではKPIの例を参考サイトとともに紹介しましたが、KPIを設定する際に重要なとなるポイントに「SMART」があります。これは5つのポイントの頭文字を組み合わせた言葉で以下のような内容です。

・S(Specific):明確であるか
・M(Measurable):測定可能か
・A(Achievable):達成可能か
・R(Relevant):KGIとの関連性
・T(Time-bound):期限があるか

Sの明確さは前述したCVやPVといった明確な目的になります。

Mの測定可能かは目標を数値化出来るかという意味です。「多くの人に認知してもらう」では達成度合いが測定できないので、「100万PV獲得」など数値化し進捗を追わなければいけません。

Aの達成可能かは目標値が現実的かという意味で、現状のリソースや予算などから実現できるかを判断をします。

例えばオウンドメディア立ち上げから1年で100万PVを達成しようとするとノウハウか外注するための予算が必要ですが、どちらもなければ達成不可能な目標となってしまうので再検討が必要です。

RのKGI(目的)との関連性ですが、目的に対して正しいKPIの設定はできているかを確認します。例えばKGIが人事採用であれば、前述したように採用した社員数をKPIに設定しますが、PV数にしてしまうと正しい経過測定はできません。

Tの期限はいつまでに目標を達成するのかという日時の設定で、定点観測と達成度合いの逆算をする際に必要になります。

これらの5つのポイントが守られていないとKPIを設定しても目的の達成には至らないので注意しましょう。

KPIを達成するために必要なこと

正しいKPIの設定から月や週単位の小さな目標の達成、そして最終的なオウンドメディアの目的を果たすには企業がすべき重要な事柄があります。

それは以下の3つです。

・担当者がノウハウを身につける
・外注を検討する
・人を採用する

具体的に何をすべきかは以下で解説していきます。

担当者がノウハウを身につける

オウンドメディアの目的を達成するためには、担当者自身がCV率の向上やPV数の向上、ブランディングの手法など様々なノウハウを身につけなければいけません。

ではどんなノウハウが必要かというと「SEO対策」「SNS」「Web広告」「Webライティング」の4つです。

SEO対策

SEOとは検索エンジンに評価されるようサイトやコンテンツを最適化しキーワード検索で上位表示を狙う施策です。この対策にはオウンドメディアの構築時運用時に行うものに分かれ、どちらも専門的な知識を要します。

オウンドメディアの検索流入は7割を超えるほど多く、この対策ができていなければアクセス数も伸びないので、担当者はしっかりと知識を学び対策をしなければいけません。

具体的にどのような対応をするかというと、サイト制作時にはユーザーの知りたい情報が探しやすい設計にしたり、コンテンツを制作する際にはタイトルにキーワードを含めるなどして検索されやすいようにするなどです。

SNS

オウンドメディアの大部分は検索からの流入と述べましたが、SNSからの流入もあり、特に若い世代は検索エンジンよりもSNSを活用して情報収集をする傾向にあります。

また、SNSは拡散力が高いという特徴があるので、オウンドメディアの文章形式のコンテンツ以外にも写真や動画といった各SNSに適した形式でコンテンツを配信することで多くの人たちに拡散が可能です。

SNS上のフォロワーを獲得していくためもまずは関連する知識を身につけ、その後に自社の公式アカウントの作成をし、コンテンツを配信していきましょう。

Web広告

前述したSEO、SNSともにすぐに結果が出る方法ではありません。

SEOはオウンドメディア立ち上げから対策をしていたとしても結果の反映までに少なくとも3ヶ月程度はかかり、SNSも一気にフォロワーは増えないので地道にコンテンツ配信を行う必要があります。

そのため、短期間で結果を出すならWeb広告に頼るのが一番です。ある程度費用はかかりますが、うまく運用すればアクセスの獲得やフォロワーの獲得にかかる時間を大幅に短縮できます。

ただ、広告は闇雲に出稿しても効果が出ず、費用対効果を高くするには広告運用の知識が必須です。また、こうした知識や業界のトレンドはすぐに移り変わるので常にアンテナを張って最新の情報を取得しなければいけません。

Webライティング

オウンドメディアはコンテンツのクオリティが非常に重要になるので、担当者はライティング関連の知識も学ぶ必要があります。

例えばコンテンツを上位表示させやすくするのであればキーワードを意識したタイトルの設定などSEO対策をしたコンテンツ制作やHTMLに関する知識、読者を離脱させないライティングスキルなどが必須です。

どういったキーワードが響くかなどはその時々で変化しますが、キーワードの見つけ方などがわかっていれば異なる分野のオウンドメディアを制作する際やトレンドが変わった時もクオリティの高いコンテンツが作り続けられます。

外注を検討する

上述したノウハウや知識を学ぶのは時間がかかりますし、自社のリソースの問題でオウンドメディアの運用をすべて行うのは難しいケースもあります。そうした際には外注を検討するのも1つの手段です。

特にSEOを意識したコンテンツ制作などアクセスに大きな影響を与える部分は専門家に依頼する方が高い効果が得られます。

ただ、外注をする際に制作会社などに丸投げをしてしまうと失敗するので注意が必要です。ユーザー層や商品など自社に関係する情報は社内の人間の方が詳しいですし、何よりもオウンドメディアにかける熱意が違います。

なので、足りていないリソースは外注先に補填してもらったり専門的なアドバイスをもらいながらも、自社主導で運用していくことは忘れないようにしましょう。

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外注すれば、自社の労力が削減されるだけでなく、外注先のノウハウも学べます。
運用当初は、手が回らなくても、体制が整いノウハウが蓄積されてくればインハウス化できるので、コストなどのバランスを考えて外注先を選ぶようにしましょう。
池田直樹
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人を採用する

前述したSEOやSNS等に関するノウハウがない場合は、Webマーケティングなどに関する知識を有した人材を採用するというのも1つの方法です。

それによって自社内にもノウハウの蓄積ができますし、さらに比較的早い段階からオウンドメディアの成果も上げられるようになります。

ただ、人材採用は継続的に人件費が発生し続ける点がデメリットです。依頼内容によっては外注の方が安く上がる可能性もあるので、しっかりとコストを計算した上で判断しましょう。

まとめ:最適なKPIを設定しオウンドメディアを運用しよう

今回はオウンドメディアの目的の達成度合いを定点観測するために必要なKPIについて紹介をしてきましたが、KPIを設定すると作業の方向性が明確化でき、社内のモチベーションも維持しながら進捗が追えます。

よく設定されるKPIはCVPV新規顧客獲得数とリピーター数採用した社員の数で、それぞれ目的に合わせた最適な指標を選ばなければいけません。

また、オウンドメディアで成功するには担当者がノウハウを学ぶか、難しければ外注したり能力を持った社員を雇う必要があります。

ぜひ、今回紹介した情報を参考に最適なKPIを設定し、オウンドメディアのゴールを達成しましょう。

この記事のおさらいポイント

・KPIの設定によってオウンドメディアの目的達成に向けた社内のモチベーションの維持と方向性の明確化ができる
・よく設定されるKPIはCV、PV、新規顧客獲得数/リピーター数、採用した社員の数
・CVは売上以外にもお問い合わせや資料請求、エントリー数などがある
・KPIはSMARTという5つのポイントを意識して設定する
・目的の達成にはオウンドメディア担当者がノウハウを身につける、外注する、社員の雇用のいずれかが必要
・オウンドメディアの運用にはSEO対策、SNS、Web広告、Webライティングに関するノウハウが必要

 

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