オウンドメディアのメリット・デメリット|成功するメディアの特徴とは?

近年、注目を集めているオウンドメディアは、企業の人材採用マーケティングブランディングといった様々な活動においてなくてはならない媒体となりました。

ただ、オウンドメディアを導入した全ての企業が成功するわけではないため、導入に悩んでいる企業も少なくないでしょう。

そこで今回はオウンドメディアを導入したいと考えている企業の担当者に向けてメリットやデメリット、成功させるために最も重要な事柄を解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を読んだらわかること

・オウンドメディアとは何か
・自社サイトの資産化、他社との差別化、広告費の削減、効果測定ができる、新規層へのアプローチ点がメリット
・難易度の上昇、時間がかかる、ノウハウが必要、運営体制の強化、質が低いと逆効果になる点がデメリット
・成功のために重要なポイント【決済者の情熱、資金と人材】
・質が高い記事を継続的に配信し続けると上位表示されやすくなる
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オウンドメディアとは?

まずはオウンドメディアとはどんなものなのかを解説していきます。オウンドメディアは企業が自ら所有、運営を行い情報を発信する媒体です。

ブログ機能などを使いコンテンツを配信する方法が一般的ですが、HPやSNSのアカウントなども広義で言えばオウンドメディアに当たります。

開設する目的は企業によって異なりますが、人材採用を行うために企業の魅力をアピールしたり、商品やサービスの認知度の向上、ブランディングをして他社との差別化を図るなど使い方は様々です。

ただ、根本的にはユーザーと近い距離感でのコミュニケーションを通してファンを作り、他社との競争をしないオンリーワンの立ち位置を築けるのがオウンドメディアの特徴と言えます。

オウンドメディアについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

参考:【相場早見表あり】オウンドメディア制作の料金と価格相場を解説

オウンドメディアのメリット

企業がオウンドメディアを利用する理由は様々なメリットがあるからですが、ここではそのメリットを1つ1つ掘り下げて解説をしていきます。

従来のマーケティング戦略では得られなかったメリットも含まれているので、オウンドメディアの導入を検討されている方はそういった点も踏まえてチェックしてみてください。

今回紹介するメリットは以下の7つです。

・自社サイトの資産化
・競合他社との差別化ができる
・広告費が削減できる
・見込み客や顧客を育成できる
・圧倒的なブランディングができる
・効果検証ができる
・これまでアプローチできなかった層にも働きかけられる

自社サイトの資産化

オウンドメディアは不動産のようなもので、開設当初は新築のマンションのように誰も住人がいませんが、記事の量産によって宣伝効果が高まり徐々に見込み客という名の内見希望者が増えていきます。

それがさらに増えていくと実際に商品の購入や求人への応募などオウンドメディアのゴールへと達する人たちが現れ、メディアに資産的価値を生じさせます。

実際、不動産売買のように大きく育てたメディアを数億円で大手企業に買収するというビジネスモデルも存在しますし、売却をせずともファンが増えると情報の拡散が加速し、企業の認知度の向上やブランドイメージの定着といった成果の産出が可能です。

他にも不労所得のように労働時間外も集客や売上の発生、求人の応募が可能になるので、時間をかけるほど価値が高くなっていく企業の資産と言えるでしょう。

競合他社との差別化ができる

検索エンジンで上位表示されると専門性の高いサイトと認識されるためユーザーの信頼が集められるようになり、それによって他社との比較をせずに商品やサービスを購入してもらえるようになります。

つまり価格競争に巻き込まれる心配がなくなるという意味で、企業にとっての大きな強みです。

また、ランディングページのようなサイトは簡単に他社の真似ができてしまう上に、広告を利用すれば上位表示も比較的簡単できてしまいます。

しかし、オウンドメディアは編集長となる人の力量に依存するので容易に上位表示は狙えません。さらに企業ごとの特色も色濃く反映されるため、オウンドメディアの導入が遅かったとしても他社との差別化ができます。

広告費が削減できる

オウンドメディアの記事が増え、検索による流入が多くなると広告を使ってアクセスを増やす必要がなくなります。告知などをする際も同様にメディア上で宣伝するだけで情報を届けられるので広告費はかかりません。

もちろん広告費以外のランニングコストは発生しますが、外注をせずに自社で運営をする場合はそのコストは微々たるものです。

外注をしたとしてもオウンドメディアがもたらすリターンを考えると費用対効果は非常に高いので、長期的な運用を考えるとコストが高いとは言えません。

ランニングコストの詳細は以下で解説していきます。

広告費以外の費用

広告費以外に発生する費用には以下のような項目があります。

・人件費(給料)
・管理費(ドメイン費、サーバー費)
・外注費

人件費は記事を執筆するライターや編集者の費用で、これは雇う人によって大きく変わります。費用の目安は安ければ1文字0.5円ほど、高い人になると20円程度です。

管理費はそれほどかからず、ドメインは年間で数千円程度、会社やプランにもよりますが、サーバー代は年間数万円ほどみておけば十分でしょう。

外注費に関してはオウンドメディアの運営を他社に委託する場合やコンサルを受ける際の費用になります。こちらも制作会社によって金額が異なりますが、詳細については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。

内部リンク(オウンドメディア 料金)

見込み客や顧客を育成できる

オウンドメディアは目的とターゲットに合わせた情報を継続的に発信することで興味を持った人を引きつけます。そこから時間をかけて徐々に商品やサービスに興味のある見込み客、実際に購入をしてくれる顧客へと育成が可能です。

また、オウンドメディアはユーザーと近い距離感でやり取りができる媒体なので、ユーザーの生の声を聞き、それを製品に反映させれば顧客エンゲージメントという信頼関係の形成につながり、顧客から企業のファンになります。

ファンは商品のリピート購入はもちろん、SNSなどを通じてサービスを積極的に拡散してくれたり、自社の商品を優先的に購入するなど企業にとって大きな利益を生んでくれるという点でも欠かせない客層です。

圧倒的なブランディングができる

ブランディングとは企業とユーザーの間に共通の認識を作り出し、他社との差別化や認知度の向上、信頼関係の構築につなげるというマーケティング戦略の1つです。

共通の認識とは企業がユーザーに与えたいイメージと実際にユーザーが思うイメージが一致しているという意味で、ユーザーが「○○といえばA社」のように製品やキャッチコピー、業界などから企業を連想ができる状態を指します。

企業が成長する上でブランディングは不可欠ですが、オウンドメディアは情報発信を通じて企業の認知やイメージの定着などが可能で、アクセスの増加によってより多くの人へ拡散が可能なので、ブランディングに最適です。

効果検証ができる

より高い結果を残すために効果の検証改善作業は非常に重要です。オウンドメディアも同様に結果の検証によってさらなる成果を生み出せるようになります。

実際、どのような検証ができるかというと以下の3点です。

・どんなキーワードで検索されたのか
・どのページに訪れたのか
・リピート率はどれくらいか

これらの情報がわかるとユーザーの行動から求めている情報や知りたい事柄に則した記事の執筆ができるので検索順位クリック率コンバージョン率の改善が可能です。

他にも蓄積したデータはマーケティング戦略や商品企画といった様々な方面で活用ができ、それが顧客やファンの増加を促します。

これまでアプローチできなかった層にも働きかけられる

従来のマーケティング戦略では潜在的な顧客層へのアプローチが難しいというデメリットがありました。

しかし、オウンドメディアは投稿する記事の内容によって将来的に顧客になる可能性はあるものの現時点ではアプローチができていない潜在顧客の開拓が可能です。

例えばジムを運営している場合であれば、「1日5分で腹筋を割る方法」「運動中に欠かせない栄養補給」「脂肪がつく原因」という記事の配信によって、これまで自宅で我流のトレーニングをしていたジムという選択肢がなかった人にアプローチできます。

記事内容は必ずしも直接商品やサービスと結びつくものである必要はありません。間接的な関わるがある事柄から話を広げていくだけで鉱脈を掘り当てる場合もあります。

オウンドメディアのデメリット

前項ではオウンドメディアのメリットを紹介しましたが、当然良いことばかりではなくデメリットも存在します。「とりあえず」で導入をすると痛い目に遭うので、まずはデメリットもしっかりと理解をした上で検討しましょう。

ここでは以下の5つを詳しく解説していきます。

難易度が上がっている

1つ目のデメリットはオウンドメディアにおける成功の難易度が上昇している点です。オウンドメディアはSNSが普及し始めた2011年頃から本格的に導入を行う企業が増え始め、現在では数多くの企業が運営をしています。

現在ではインターネット上に存在する記事の数が膨大となった上に、Googleのアルゴリズムも複雑化し、量よりも質を重視する傾向へと変化したため、上位表示を狙うのは容易ではなくなりました。

そのためライターをたくさん雇って人海戦術を進めたとしても効果は出ず、質の高い記事を量産できるライターや編集者の存在が不可欠となっています。

また、他にもサイトが長期運用されているかという権威性も検索順位に影響を与えるため、新規のオウンドメディアには不利に働く点も要注意です。

ノウハウがないと見込み客が増えない

オウンドメディアで成果を上げるには検索からのアクセスを増やさなければなりません。それには検索順位が大きく影響しますが、前述した理由によりただ記事を配信するだけではアクセスは増えません。

アルゴリズムの変化に合わせるには検索エンジンに対する理解とSEO対策などの検索順位を向上させるノウハウが必須な上に、最近では拡散力の高いSNSを利用するケースも多いため、SNSに関する知識も大切です。

こうした知識はかなり専門性の高いものになるので、一般の人でかなり詳しいという人は多くありません。もし社内に適した人材がいない場合は外注するか、人材の育成を検討しましょう。

効果が出るまでに一定の期間が必要

メリットでも解説した「これまでアプローチしていなかった層」を顧客やファンにするには一定の時間と記事の量が必要になります。また、Googleの検索順位の反映も同じく時間を要すため、すぐに成果は期待できません。

記事の量ではだいたい50記事以上が目安と言われていて、検索順位の反映も最短で3ヶ月程度は必要です。そこまでは目に見えた成果がないままひたすら質の高い記事を量産するしかないので、この途中で挫折してしまう企業も珍しくありません。

オウンドメディアは不動産などの資産運用と同様に長期的な計画を立てられる人が勝てる戦略です。そのため、急ぎで成果がほしいという企業には向いておらず辛抱強く続けていかなければいけません。

また、時間をかければ必ず成功できるわけではなく、検索エンジンのアルゴリズムの変化やユーザーのニーズに合わせた記事の制作、キーワードの選定が必要になるので、良い編集者やSEO対策のノウハウを持つ人材の確保が重要です。

継続運用には安定した運営体制が必要不可欠

オウンドメディアの成功には時間がかかるため、安定した運営体制の構築は不可欠です。コンテンツ制作は社内で行うか外注するかに関わらず非常に時間と労力を要します。

運営に必要なステップは大まかに以下の5つです。

・企画(コンセプトやターゲットを決める)
・サイトの作成(デザインやフォーマットを決める)
・コンテンツ作成(ライターを自社で用意するか外部に依頼するかなど)
・クオリティのチェック(SEOなどを理解したディレクターがいるかなど)
・分析(データ集計、改善策を考えるなど)

中には全てを外注先に丸投げしようと考える企業もありますが、オウンドメディアは運営はそれほど甘くありません。最終的な記事のチェックやオウンドメディアの目的に合わせた企画の考案は自社で行う必要があるので100%外注化は不可能です。

このようにオウンドメディアを継続的に運用するには多大な労働力を投資しなければいけないため、気軽に始められるものではないので注意しましょう。

質の低い記事だと逆効果

オウンドメディアがブランディングに有効なのは記事を通して企業のイメージをユーザーに定着させやすいという特性によるものですが、記事の質が低い場合は逆に悪いイメージを与えてしまいます

例えば商品の宣伝が多かったり、誤った情報の掲載、誤字脱字が多い、一方的な主張ばかりの記事が増えるとユーザーは嫌悪感を示すようになり、アクセスや売上の減少に繋がりかねません。

検索の上位表示やアクセスの増加を狙うには質の高い記事が不可欠なので、一般的にオウンドメディアの運営をしていけば問題はありませんが、記事の内容によっては悪い印象を与えるケースもあるので、十分に注意して情報の発信をしましょう。

オウンドメディアを成功に導くために必要な事

前項ではオウンドメディアのメリットとデメリットを紹介しましたが、ここでは成功させるために必要な2つの項目について解説していきます。

それは「決済権を持つ人の情熱やモチベーション」と「資金と人材」です。デメリットでは知識やノウハウが必要になるという話をしましたが、知識などは担当者の努力次第で身につけられます。

しかし、情熱やモチベーションは担当者個人に関わる問題であり、資金や人材に関しても企業の規模や経営状況に大きく依存する事柄です。

成功に導けるかどうかは企業によっても異なるので、オウンドメディアの導入を検討されている方はぜひ以下の内容をチェックしてください。

決済権を持つ人の情熱やモチベーション

オウンドメディア運用に関わるプロジェクトリーダーやその上司にあたる決裁権者がどれだけ強い情熱モチベーションを持っているかで成功確率は大きく変わります。

前述したとおりオウンドメディアの運用には労力やコストの投資が必要ですが、すぐに結果が出るものではありません。多くの企業が途中で諦めてしまう中で、決裁権者がどれだけ辛抱して運用を続けられるかが重要です。

その辛抱強さはオウンドメディアにかける情熱やモチベーションの高さに関係してくるので、これが成功への大きな鍵の1つになります。

資金と人材

良質な記事の量産やSEO対策を盤石にするには優秀な人材の確保が不可欠です。それを外注で解決しようとすれば一定の費用が発生します。

もちろん成功すればそれ以上の大きなリターンを得られますが、成果が出ずに長期化すればするほどコストは膨らんでいくので、途中で資金が尽きてしまう可能性も少なくありません。

途中で諦めてしまうと投資した金額は戻ってこないので、予め十分な資金を用意した上で取り組むことが重要です。

また、人材の面ではSEO関連の知識がある人、ライター、画像製作者、編集者といった様々なスキルや知識を持った人間が必要になります。運営当初から完璧である必要がありませんが、今後知識やスキルを身に付けたいという情熱のある人がベストです。

繰り返しになりますが、全てを外注できるわけではなく、外注したからといって成功するわけではありません。なので、社内で取り組んでいけるよう人材の確保育成していく環境も必要になります。

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オウンドメディアを成功させる上で、重要なのは競合他社のどの記事よりも、圧倒的に質が高いコンテンツを配信することです。
質の高い記事を継続して配信すれば、検索エンジンからも評価され上位表示されやすくなります。
ただし、検索エンジンの評価は時間がかかるので、長い目で見て運用していきましょう。
池田直樹
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まとめ:オウンドメディアのメリット・デメリットをしっかり理解しよう

今回は企業が自ら所有し情報を発信できる媒体であるオウンドメディアについて解説をしてきましたが、オウンドメディアは成功すれば他社との差別化広告費の削減ブランディング新規顧客層の開拓など様々な恩恵を受けられます。

その反面、成果を出すためには時間がかかる上にSEO関連の専門知識やノウハウ、ライターや編集者といった人的資源も必要です。100%外注化もできないため、社内で取り組める運営体制なども検討していかなければいけません。

これは成功が約束された戦略ではありませんが、情熱やモチベーションの高い決裁権者と資金と人材に余裕があれば成功する可能性も比較的高くなります。

まずは自社の状況を照らし合わせて、適していると感じた場合はぜひオウンドメディアの導入を検討してみてください。

この記事のおさらいポイント

・オウンドメディアは企業が自ら所有し情報を発信できる媒体であり1つの資産
・ブランディングや他社との差別化、広告費の削減、見込み客の顧客化やファン化ができる
・オウンドメディアで蓄積したデータは商品企画やマーケティング戦略に活用できる
・多くの企業がオウンドメディアを運営しているため検索の上位表示は難しい
・結果が出るまでには時間がかかり、人的な労力や資金も必要
・成功には決裁権者の情熱やモチベーション、資金や人材が不可欠
WEBコンサルタントのご紹介
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