インターネット上で販促や集客を行う場合、一昔前であればホームページを利用していました。しかし、現在はそれよりも高い成果が期待できるランディングページ(LP)を使用するケースが増えています。
ランディングページとは縦長1ページが基本構成で、商品購入や問い合わせのような特定の目的を達成するために制作するサイトです。
アニメや漫画の販促でもランディングページを使用するケースは増えているので、今回はアニメの制作会社や出版社向けにランディングページの詳細や制作時に注意すべきポイントを解説していきます。
この記事を読んだらわかること
・ランディングページを制作する際の費用相場
・成果を上げるために取り入れるべき7つの要素
・アニメや漫画関連の参考になるランディングページ3選
ランディングページは、企画構成が重要で、これを怠ると思うような結果は出ません。
我々は数多くの制作実績から蓄積された経験と企画構成力で商材に合わせた売れるためのランディングページを提案できますので、お気軽にご相談ください!
アニメ制作会社・出版社向けランディングページの役割って何?
まずはランディングページを制作する上で重要な役割から解説していきます。ここが理解できていないと何の目的で制作するのかがわからず効果が低くなってしまうためです。
ランディングページには大きく3つの役割があるので、それらの詳細とホームページとの相違点を学んでいきましょう。
①ユーザーをコンバージョンへと誘導する役割
ランディングページにはコンバージョン(CV)へと誘導する役割があります。コンバージョンとはサイト上で特定の目的を果たすという意味で、業種や会社によって内容は異なります。
一般的なコンバージョンは『問い合わせにつなげる』『商品を購入してもらう』ことで、アニメや漫画の場合も同様に本、Blu-ray、グッズの購入などになるでしょう。
ホームページでもグッズの販売は可能ですが、本来の役割は社員やユーザー、求職者たちにそれぞれが必要とする情報を伝えることです。そのために会社概要や求人情報といったメニューがあります。
しかし、情報が多すぎるためにグッズの購入だけに特化できないので、ランディングページの制作が重要なのです。
②アニメや漫画を見る『メリット』がどれだけあるかをユーザーに知ってもらう役割
商品購入というコンバージョンを達成するためには、商品の良さや購入するメリットを知ってもらう必要があります。ランディングページの2つ目の役割は正にこのメリットの訴求です。
特に知名度がそれほど高くないアニメや漫画の場合には「大まかなストーリー」「原作者やキャストが誰か」「賞の受賞歴」といった情報から作品の面白さを伝える、もしくは興味を刺激する必要があります。
上述した内容はホームページでも伝えられますが、ランディングページの方がこちらが意図した流れに沿って読んでもらえるのでより効果的です。
③営業マンのセールストークに代わる役割
ランディングページの最終的な役割は売上の向上です。ここまで説明してきたメリットの訴求やコンバージョンへの誘導は全て売上につなげるために存在しています。
営業マンや雑誌広告は売上につなげるためにセールストークをしたり宣伝文書を掲載しますが、ランディングページはそういった販促のためのアクションに代わる媒体です。
一度制作さえすればあとはサイトを訪問した人に自動的にセールスをしてくれる便利なツールになります。こうした役割を果たすためにもコンテンツを充実させて作品の良さや面白さを伝えていかなければいけません。
アニメ制作会社、出版社向けのランディングページを作る時に重要な7個の基本要素
ランディングページの役割の次は中身となるコンテンツの制作方法について解説していきます。
前述したようにコンバージョンにつなげるにはメリットの訴求が不可欠です。また、メリットは特定の方向からだけでは効果が薄いので、様々な方法でアピールしなければいけません。
ここではコンテンツ制作に重要な7つの要素を紹介するので参考にしてみてください。
ファーストビューはキャッチコピーにこだわる
ファーストビュー(FV)とはサイトを開いた時に一番最初に見える部分のことで、ランディングページの印象に関わるので非常に重要です。
ここには「ひと目で内容が理解できるキャッチコピー」「具体的な数字による実績」「コンバージョン(商品購入)ボタン」「作品の世界観が伝わる画像や動画」といった情報を掲載します。
例えば上記は漫画のランディングページですが、実績、キャッチコピー、画像がうまく組み合わせられています。このようにひと目で作品の雰囲気と読むメリットが伝わる内容になっているとそれ以降のコンテンツも読まれる可能性が高くなるので意識してみてください。
キャッチコピーの作り方については以下の記事で詳しく解説しているので要チェックです。
⇒【現役ライター監修】LPの問い合わせを増やすキャッチコピーとは?
CVコンテンツはキャンペーンの内容を意識して制作する
あまり知られていないアニメや漫画に興味を示してもらうためには実際に中身を見せてしまうのが一番です。例えば最初の数話を無料公開したり、Webで購入したユーザー限定で特典をプレゼントするといったキャンペーンを開催し、それをコンテンツにします。
もし1話まるごとの公開が難しい場合は各話のあらすじだけを紹介するなどでも構いませんので、ユーザーが作品に触れるきっかけを作るようにしましょう。
ただ、キャンペーン施策には決まった正解がなく、対象とするユーザーによってどんな内容が最適かは異なります。なので、キャンペーンを打ち出して終わりにするのではなく反響を見ながらABテストを行い、効果的な内容へと修正していかなければいけません。
サイトの効果検証やツールについては以下の記事で詳しく触れています。
⇒【CVRが2倍⁉︎】ヒートマップを使ったLPの分析・改善方
作品が見たくなるような実績を権威付けとして強調する
権威付けとは他との違いを明確にしたり、独自の強みを強調することで付加価値を与えるという手法です。
漫画やアニメの場合は作品の肝と呼べる部分をプッシュしたり、以下のように他の権威ある人たちからの応援コメントや賞を受賞したという実績を強調すると興味を引くようになります。
他にも実写映画化や累計発行部数など特徴があればそういった点もピックアップしてみてください。ただ、始まったばかりで実績がないような作品であれば無理に権威付けをする必要はないので、このコンテンツは作らないという方向性で問題ありません。
今すぐに買うべき理由を明確化する
一度ページから離脱されると再びコンバージョンにつなげることは難しくなります。それを防ぐにも今すぐ商品を購入するメリットやランディングページで購入すべき明確な理由を述べましょう。
これはキャンペーンとも似ていますが、アニメや映画であればBlu-rayを買った人に設定資料をプレゼントしたり、一定金額以上を買うと限定グッズが当たる抽選券が手に入るというメリットを訴求すると今すぐに買う理由になります。
上記のランディングページはコンバージョンが他の通販サイトへ誘導することなので、購入するメリットも特定の店舗で購入した際にイラストカードがもらえるといったものになっています。
これも一つの形なので、このコンテンツはコンバージョンの内容に合わせて調整してみてください。
よくある質問(Q&A)を入れて情報の過不足を調整する
グッズ販売をするランディングページの場合は商品購入に関する疑問も多々生まれる可能性があります。そういった疑問は放置しておくとページの離脱につながってしまうので、「よくある質問」を作成して先回りで解決を図りましょう。
特にグッズ関連であれば何日程度で届くのか、Web漫画であればダウンロードの方法などは重要です。
もしくは質問形式ではなく上記のように注意書きをするという方法もあります。いずれにしても疑問が自然に解消できるように配慮しなくてはいけません。
クロージングコピー
アニメであれば制作スタッフやキャストといった作品に携わる人たちの熱意を伝える、漫画であれば原作者の素顔や作品が生まれた経緯などを伝える目的で作るのがクロージングコピーです。
どのような内容にすれば良いかというとコメントを掲載する、インタビュー動画、対談記事などになります。
以前に比べると『誰が』『どんなバックヤードの人が』という情報は重要性が増していて、アニメであれば監督やキャスト、制作会社で見る作品を決める人もいますし、漫画はどの作品(過去の作品)の原作者が書いているかを重視する人もいます。
クロージングコピーではそういった部分にスポットを当てるイメージで制作しましょう。
振り返りコンテンツでメリットを再確認する
ランディングページは情報量が多いので読み進める内に最初の方に出てきた内容は忘れてしまいますし、縦長の構成であるためにわざわざ上に戻るという人はほぼいません。
なので、ページの最後には各コンテンツで紹介してきたポイントを箇条書きでまとめておく必要があります。アニメや漫画のランディングページであれば、作品の特徴や独自性を整理して伝えると良いでしょう。
またアニメのBlu-rayなどを販売する際は、収録内容や特典を簡潔に伝えるというのも効果的です。
特に『作品のおおまかなあらすじ』『受賞歴』など作品への興味を刺激しながらキャンペーンを介してグッズを購入するメリットを伝えることが大切です。
アニメ制作会社、出版社向けランディングページ制作の相場・料金とは?
ランディングページの成果を上げるためにどのような要素を盛り込むべきかは理解できたと思いますが、実際に制作をする際に大切なのは費用です。
ランディングページの制作費用はページ数や内容によって相場が大きく異なります。ここでは短めの場合、一般的な長さの場合、ブランディングに特化した場合の3種類の相場を紹介するので、予算を検討する際の参考としてください。
短めなランディングページの場合
短めのランディングページはページ数がA4×6枚程度のもので費用相場は40万円〜です。この中にはをパソコン用ページ、スマホ用ページ、問い合わせフォームの制作費用も含まれています。
なので、この程度の金額を出せば最低限の機能を果たすランディングページは作れます。ただ、コンテンツの量が不十分であるために十分なメリットは伝えられず、高い成果は期待できないでしょう。
デザイン面もシンプルなものになってしまうので、アニメや漫画の場合は作品自体のイメージにも悪い影響が出るかもしれません。
一般的なランディングページの場合
一般的なランディングページはページ数がA4×8枚程度、費用相場は70万円〜です。こちらも同じくパソコン、スマホ用ページと問い合わせフォームの制作費用が含まれています。
ページ数で言えばたった2ページの違いですが、掲載できるコンテンツの量は十分に増えますし、コンバージョンつなげるための導線もしっかり引けるというのが重要なポイントです。
この程度の予算が確保できれば成果の上がるランディングページが作れると言っていいでしょう。ただ、デザイン面を強化するのであれば次に紹介する特化型のランディングページも検討してみてください。
ブランディング特化型のランディングページの場合
ブランディング特化型とは主に企業のブランド認知をする際に活用するランディングページで、効果的な写真を選定することで世界観が伝わるデザインに仕上げられるのが特徴です。費用相場は100万円〜となりますが、その分一般的な長さのランディングページよりも高い成果が望めます。
アニメや漫画は作品自体の世界観をランディングページ上でうまく表現する必要があるので、ブランディング特化型は相性が良いです。予算に余裕があればぜひこちらも検討してみましょう。
ここで紹介した3種類のランディングページの費用相場と特徴については以下のとおりです。
LPの種類 | 相場 | 特徴 |
短めのLP | 40万円〜 | ・A4×6枚程度 ・PCとスマートフォン用ページ、問い合わせフォーム |
一般的なLP | 70万円〜 | ・A4×8枚程度 ・PCとスマートフォン用ページ、問い合わせフォーム |
ブランディング特化型のLP | 100万円〜 | ・PCとスマートフォン用ページ、問い合わせフォーム ・写真や画像の選定 |
ランディングページの費用相場については以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
⇒【相場早見表あり】ランディングページ制作の料金と価格相場を解説
アニメ制作会社、出版社向けランディングページを制作後に実施したいマーケティング戦略
ランディングページはホームページとは違い検索からの流入があまり見込めないので、広告によるマーケティング戦略を行ってアクセスを増やさなければいけません。
ここでは一般的なマーケティング戦略を紹介しつつ、アニメ制作会社、出版社向けのランディングページに適しているかを解説していきます。こちらも予算が必要になることなので、内容を参考にしつつ検討してみてください。
リスティング広告
リスティング広告はSEO対策をしたサイトよりも上位に表示される広告で、どのキーワードで検索するかによってターゲティングができます。費用はサイトが広告された時点で発生するので比較的無駄が少なく、キーワードごとのコンバージョン率を調べていくと費用対効果を高められるのでおすすめです。
これはアニメや漫画のランディングページとも相性が良く、「作品名+コミック」「作品名+Blu-ray」といったキーワードで広告を出すとすでに作品に興味を持っているユーザーにアプローチができるのでグッズ購入をコンバージョンとしている場合はリスティング広告を活用しましょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は以下のように特定のサイト内に設けられた広告枠に表示させる形態の広告で、写真や動画が使えるバナー形式が一般的です。
費用は表示されるたびに発生しますが、リスティング広告よりも単価は安めなので活用しやすい広告となります。ターゲティングの方法は検索キーワードはもちろん、ユーザーの性別や年齢、趣味などから選定できるのでアニメや漫画のランディングページにも適しています。
販促目的の場合は「作品名+フィギュア」のようにグッズ名をキーワードにして広告を出すと効果的ですが、作品の認知を進めるのであれば「ダークファンタジー」といった作風やジャンルをキーワードにすると効果的という場合もあるので、色々と試してみましょう。
リターゲティング広告(バナー広告)
リターゲティング広告は、一度サイトを訪問した人に対して表示するという変わった広告です。表示方法はディスプレイ広告と同じようにバナー形式で特定の広告枠に表示されます。
ターゲティングの方法は前回の訪問時にコンバージョンに至った人、至らなかった人で選定もできますし、特定の期間中に訪問した人に表示することも可能です。
本来はリピート目的で活用されるケースが多いですが、アニメや漫画系であれば前回は購入しなかった人でも時間を空けてアプローチをすると購入至るかもしれません。
注意点としては一度サイトを訪問してもらう必要があるので、他のマーケティング戦略と組み合わせた使用が必須となります。
【厳選ピックアップ】アニメ制作会社、出版社向けのランディングページ制作で参考になるサイト3選
ここまでアニメ制作会社、出版社向けランディングページの制作に必要な情報を紹介してきましたが、実際にどんなイメージで制作すればいいのか実例を見たいという人もいるでしょう。
今回解説してきた要素を取り入れたランディングページを3つ紹介していくので、制作時の参考としてみてください。
巌窟王
http://dolk.jp/pages/gankutsuou/
このランディングページはフィギュアを制作、販売している会社が作ったもので、アニメ作品のグッズ購入をコンバージョンとしています。アニメのランディングページとは若干違いますが、グッズを販売する際の参考となりそうなのでピックアップしました。
ページ全体がアニメの雰囲気に合ったデザインになっている他、以下のようにアニメの特徴をグッズで再現している点などファンが興味を引きそうな内容をコンテンツとして盛り込んでいます。
また、以下のような注意事項を伝えるコンテンツもよくある質問と同様に購入に対する敷居を下げてくれるので、取り入れてみてください。
魔法使いの嫁
こちらはアニメ作品を紹介するランディングページでコンバージョンは作品の認知向上とBlu-rayやグッズの販売です。ファーストビューではアニメの作風が伝わる画像が使用されています。
また、こちらもページ全体がアニメの雰囲気を踏襲したデザインになっている他、各話のあらすじ紹介で一部映像を見せて作品の雰囲気を伝えています。
他にもキャスト・スタッフからのメッセージを公開しているなど全体的に今回紹介したコンテンツを多く含んでいるランディングページとなっているので参考としてみてください。
四十七大戦
https://www.comic-earthstar.jp/works/47taisenSP/
このランディングページはコンテンツの要素を紹介する際に度々活用しましたが、漫画の購入がコンバージョンとなっています。
全体的に獲得した賞や有名人からのコメントといった権威付けを中心に読むメリットを伝えているランディングページなので、賞を受賞しているなど同様の強みを持った作品の場合は特に参考になるでしょう。
他にも1話を無料公開するなど作品の内容を伝えるためのコンテンツも豊富なので、そういった点もチェックしてみてください。
ランディングページを制作して情報を的確にユーザーへ伝えよう
今回はアニメ制作会社、出版社向けのランディングページをテーマに『メリットを訴求してコンバージョンへ誘導し、売上につなげる』という重要な役割や『ページ数やデザインに制作費用の相場は異なる』など制作する上で必要な情報を解説してきました。
ぜひ今回の内容を参考に予算を検討し、効果的なコンテンツを作って高い効果を発揮するランディングページを制作してみてください。
この記事のおさらいポイント
・アニメや漫画のランディングページでは7つの要素を取り入れると成果が出やすい
・ランディングページは短いもの、一般的な長さのもの、ブランディング特化型があり、費用相場も異なる
・ランディングページは制作後に広告を使ったマーケティングが必要
ランディングページは、企画構成が重要で、これを怠ると思うような結果は出ません。
我々は数多くの制作実績から蓄積された経験と企画構成力で商材に合わせた売れるためのランディングページを提案できますので、お気軽にご相談ください!